出血痕の通報生かされず 北海道・旭川の乳児虐待事件 児相が不注意と判断

どうしんウェブ
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【旭川】旭川市内で昨年9月、当時生後7カ月だった長女を虐待し
後遺症の残る大けがを負わせたとして両親が逮捕された事件で、
発覚の約2週間前に長女の出血痕に気付いた
同市内の医師が旭川児童相談所に通報したものの、
児相は身柄保護などの対応をとらなかったことが、
旭川地裁で18日に始まった父親の公判などで分かった。

 傷害罪に問われた左近具朗(さこんともあき)被告(23)に対する論告などによると、
同被告が予防接種のために長女を連れて小児科医院を訪れた
昨年8月22日、医師が長女の顔に皮下出血が複数箇所あるのに気付いた。
左近被告は「ぶつけた」と説明したが、医師は虐待の痕跡と判断して通報したという。

 しかし、同児相によると、旭川市に育児支援のための保健師派遣を要請したが、
長女を保護するなどの対応はとらなかった。
医師から電話で通報を受けた担当職員は「皮下出血は保護者の不注意が原因」と判断し、
職員が皮下出血の状況を直接確認することもなかったという。
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