子どもの貧困 県が実態調査


読売新聞
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 貧困家庭で暮らす子どもたちの生活や教育を支援するため、県は「子どもの貧困対策計画」(仮称)を今年度中に策定することを決めた。子どもの貧困の実態を把握するため、6月には児童相談所や福祉事務所などに初めて聞き取り調査を行う方針で、本格的な対策に乗り出す。(磯野大悟)
 計画策定に向けて、県は、県小中学校長会や県保育協議会、NPOなどの代表者、大学教授らによる検討委員会も設置し、28日に津市内で初会合を開く。
 厚生労働省が昨年7月に発表した子どもの貧困率は16・3%(2012年)で過去最悪の状態。ただ、都道府県別の割合は示されておらず、県内の貧困の実態はつかみきれていないのが現状で、県はまず、女性相談所や保育所、生活困窮者の支援に携わるNPOの関係者らから聞き取りし、貧困の実態を把握することが必要だと判断した。
 県によると、生活保護の受給世帯などに学用品費や修学旅行費を支給する就学援助を受けている公立小中学校の児童・生徒の割合は11・3%(12年度)。また、生活保護世帯の中学生の高校進学率は一般世帯に比べて低い傾向といい、県の担当者が6~9月、生活保護受給世帯などの事例約30件を抽出し、家庭の状況やどのようなニーズがあるのか調べる。
 県子育て支援課では「『貧困の連鎖』を断ち切るためにも、子どもの貧困の実態を踏まえ、総合的な対策を進める必要がある」としている。
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