育児の悩み、英語で語ろう 国籍超え気軽に交流 沼津

子供をあやしながら、英語で運動会や弁当の話題で盛り上がるバイリンガルマムズin沼津のメンバー=10月上旬、沼津市の「沼津っ子ふれあいセンター」

@S[アットエス] by 静岡新聞
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英語で子育てや地域の話題について語り合う育児サークル「バイリンガルマムズin沼津」が沼津市で始動した。メンバーはいずれも市内在住で子育て中の“ママ友”3人。元英語講師でサークル代表の宮代博美さん(37)は「日本の生活に慣れない外国人ママや日本人のバイリンガルママが気軽に集まる場所にしたい」と話す。
 宮代さんはインドネシア・バリ島で6年間働いた。帰国すると、夫の仕事の都合などで海外から日本に移住して日本語が不得意な友人が、「幼稚園の説明会が理解できなかった」「公的機関には必ずしも英語が話せる人がいない」など、限られた育児情報に戸惑っていることを知った。
 「育児は孤独ではできない。『つらいね』だけでも英語で語り合える場があれば」と考え、帰国子女の芹沢麻由子さん(35)、米国籍のウィニーフレッド白石さん(43)と共にサークルを結成した。
 3人は乳幼児の子育て真っ最中。毎月1、2回、子育て支援センター「沼津っ子ふれあいセンター(ぽっぽ)」に集まり、育児の悩みや日常生活について英語で語り合う。メンバー以外も(1)英語で話す(2)本の交換会「ブックスワップ」を行うため、英語の絵本を持参する―を条件に参加できる。活動予定はフェイスブックで周知し、これまでに中国、カナダなどの子育て女性が顔を出した。
 「幼稚園で運動会がある。どんな弁当がいいか」「キャラ弁はサッカーボールが作りやすいよ」。ぽっぽの一角で10月上旬、英語の会話が弾んだ。初参加したパキスタン出身のゼラ・セイヤダグルさん(28)は「初めて会った人とも友達になれた」と笑顔を見せた。
 県多文化共生課の担当者は「外国人を対象にした英語の育児サークルは県内でも珍しい。日本人が外国語力を生かして地域の外国人をサポートする良い例になる」と話す。

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