足立区「子どもの健康・生活実態調査」 回収率83% 質問内容を公開

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区などが、学校を通じて配布した質問票や要請文=足立区役所で

東京新聞
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世代を超えて受け継がれる「貧困の連鎖」を防ぐ基礎データとするため、足立区は、六十九の区立小学校に通う全一年生の保護者に、生活実態をアンケートで聞いた。質問は保護者の年収や、子どもの食事の状態など多岐にわたった。近藤弥生区長が二十四日、回収率が83・4%(暫定値)に達したことや、質問内容を公表した。 
 調査は、区と国立成育医療研究センター(世田谷区)が協力した「子どもの健康・生活実態調査」。十一月中旬までに、計約五千四百人の児童の保護者を対象に実施した。
 質問票はA4判の大きさで十二ページ。細かな質問を含めると五十問を超え、主に選択肢から答えを選ぶ。「事前に内容を知ることなく、答えてほしい質問もある」(担当者)として、質問内容の公表は回答表の回収まで見合わせていた。
 保護者自身に関係することでは、喫煙や飲酒の頻度、病気やけがの治療状況、最終学歴、「正規職員、非正規職員、自営業」といった就業形態、帰宅時間などを聞いた。子どもについては砂糖入りのジュースを飲む頻度や歯磨きの回数、留守番をする頻度、起床や就寝の時間、一カ月に読む本の冊数などを質問した。
 回答は無記名で任意。区は回収率の目標を六割としていた。近藤区長は「大勢の方に協力してもらえた」と述べた。調査対象とした小学一年生は、二年、四年、六年、中学二年に追跡調査。小学一年生の調査は、来年度以降も二年に一度行うことを検討している。 (松尾博史)
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