組み体操による児童生徒の負傷率、兵庫がトップ 民間調査

ターザンロープであそぶこどものイラスト(カラー)


日本経済新聞
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全国の小中学校で、組み体操による児童生徒の都道府県別負傷率(1万人当たりのけが人)は兵庫、福岡、大阪など西日本で高いことが27日までに、大阪経済大の西山豊教授(数学)の調査で分かった。事故件数もこれらの3府県が上位を占めており、西山教授は「都道府県は原因を解明し、抜本的な対策を講じる必要がある」と指摘している。
 調査は、学校で児童生徒がけがをした場合に支払われる災害共済給付金の給付件数を日本スポーツ振興センター(東京)に照会。データがまとまっている2012、13年度の組み体操による事故の給付件数を分析した。
 その結果、両年度で医療費の給付があった全国の事故件数は1万6711件(うち骨折は4334件)。都道府県では大阪が最も多く2074件(同531件)。次いで兵庫1890件(同548件)、東京1476件(同434件)、福岡1233件(同345件)、埼玉1133件(同248件)の順だった。
 これを児童生徒1万人当たりのけが人に換算すると、兵庫が19.9人でトップ。福岡14.7人、大阪14.2人、三重13.6人、鳥取13.2人と続いた。兵庫は全国平均8人の2.5倍近かった。
 西山教授は「兵庫県は組み体操が盛んで、特に中学校の負傷率が高い」と話す。事故件数が都市部で目立つ点も「大型ピラミッドなどに取り組むマンモス校が多いのではないか」と分析する。〔共同〕
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