保育所探し「第2子の壁」 一人っ子の親の6割 ネット調査



毎日新聞
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保育所に希望しても入れない待機児童問題が深刻化する中、子ども1人を育てる20〜40代の6割が、「『保活』がなければ、もう1人子どもを持ちたい」と考えていることが民間団体の調査で分かった。保育所入所に有利になるよう勤務条件を変更したり、入所に関する情報を事細かに収集したりするなどの「保活」が、2人目の出産をためらう「第2子の壁」の一因となっている様子がうかがえる。
     安倍政権が掲げる1億総活躍社会実現に向けた目標「希望出生率1・8」達成には、子どもを保育所に入れるための保護者の負担軽減も求められそうだ。
     調査は、出産や子育ての情報提供に取り組む一般財団法人「1more Baby応援団」(東京都、理事長・森雅子元少子化担当相)が、4月にインターネットの会員制サイトを通じて、結婚14年以下の男性(20〜49歳)557人と、女性(20〜39歳)2401人の計2958人に実施した。
     「『保活』がなければ、もう1人子どもを持ちたい」と答えたのは回答者全体では42%だった。しかし、子どもの数別にみると「子どもなし」は43%、「2人以上」が26%だったのに対し、「1人」は59%で、突出していた。
     第2子の壁があると思うとの回答(「どちらかといえば」を含む)は、「子どもなし」「子ども1人」ともに76%だったが、「子ども2人」では70%とやや少なかった。
     一方、政府が今年3月に待機児童の緊急対策の発表を迫られるきっかけとなった「保育園落ちた」の匿名ブログの書き込みについて、70%が「共感した」と答えた。特に20代が75%と高かった。男性のみを調査対象とした40代は37%だった。
     結婚観も尋ね、子育て費用や生活費の増加など「結婚はコストパフォーマンス(費用対効果)が悪い」として、若い世代を中心に結婚をためらう人が増えていることについて、57%が「共感する」と回答。40代の「共感」は46%と低く、世代間の意識差もうかがえた。【阿部亮介】
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