「母乳で育児」5割超す=調査開始30年で初-厚労省


時事新聞
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授乳期に母乳のみで育てた保護者は生後1カ月と3カ月で、ともに調査開始以来初めて5割を超えたことが、厚生労働省が24日に公表した2015年度乳幼児栄養調査結果で分かった。粉ミルクと両方を与えた保護者も含むと8~9割に上り、厚労省は「母乳育児を推進する普及啓発の成果」と分析している。
 調査は1985年度から10年ごとに実施。今回は15年9月、同年5月末時点で6歳未満の子どもがいる世帯に行い、うち3871人の子どもに関する有効回答を得た。
 母乳のみで育てた保護者の割合は、15年度は生後1カ月が51.3%、生後3カ月が54.7%で、前回調査の05年度の42.4%と38.0%を上回った。粉ミルクと両方で育てた場合も含むと生後1カ月は96.5%、生後3カ月は89.8%だった。
 授乳についての悩みを複数回答で聞いたところ、「母乳が足りているか分からない」が40.7%で最も多く、以下「母乳が不足気味」(20.4%)、「授乳が負担」(20.0%)が続いた。 
 今回、子どもの食物アレルギーに関する調査を初めて実施したところ、食事が原因と考えられるアレルギー症状を起こしたことがあるとの回答は14.8%。このうち11.2%が医療機関を受診していなかった。厚労省は「生命に関わるケースもある。医師の指示に基づく対応を取るのが望ましい」と呼び掛けている。
 経済的なゆとりと食生活の関係も初めて調査。この中で、毎日2回以上野菜を食べている割合は、経済的なゆとりが「あり」と回答した家庭では60.5%だったが、「なし」と回答した家庭では46.4%だった。
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