「食べる子ども」生き生き 中野さん絵本出版


日本海新聞様
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幼稚園非常勤講師の中野明美さん(56)=鳥取市=が、幼児用絵本「もぐもぐがじがじ」(福音館書店)を初めて出版した。長年幼児教育に携わる中で培った視点で、子どもたちの様子を生き生きと描いた。出版社は「ユニークな表現」と高く評価する。
中野さんは学生時代、児童文学作家の今江祥智氏と出会い、絵本の魅力に引き込まれて自分で児童向けの物語を作るようになった。
 卒業後は幼稚園に勤務し、育児のため一時退職していた間も「家庭文庫」を開いて読み聞かせを行うなど、子どもたちに絵本の魅力を伝えながら創作活動を継続。47歳で保育士資格を取得して50歳で現場に復帰し、現在は幼稚園で非常勤講師を務めている。
 絵本は、小さな子どもが給食を楽しく、力強く食べる姿を描いた作品。親交のあった元編集者に原案を伝えたところ、「絵本にできるかもしれない」と同社を紹介され、約5年がかりで出版にこぎ着けた。
 絵本作家として多数の著作がある大島妙子さんが絵を担当し、中野さんは「子どもの細かなしぐさや豊かな表情を捉えた絵を描いていただいた」と感謝。作品については「子どもたちの様子を見ていたら、自然と『もぐもぐがじがじ』というフレーズが湧き出てきた。親子で本を読んだとき、元気よく、たくさん食べることの喜び、楽しい雰囲気が伝われば」と話す。
 絵本は月刊絵本「こどものとも0.1.2.」の1月号として発売。保育園や幼稚園を通じて販売され、通信販売、書店でも購入できる。(真田透)
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 「もぐもぐがじがじ」は、鳥取市のコカ・コーラ体育館で17、18両日開催の「絵本ワールドinとっとり2016」で展示される。
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