待機児童104人に急増 県内学童保育16年5月時点


徳島新聞様
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徳島県内で共働き世帯などの小学生を放課後に預かる放課後児童クラブ(学童保育)に入れない待機児童が2016年5月時点で104人と、前年の9人から急増したことが分かった。増加率11・6倍は全国で最も高い。共働き家庭の増加や核家族化で利用希望者が増加傾向にあり、受け入れ拡大が追いついていないことが背景にあるとみられる。

 県内で待機児童が出たのは6市で、徳島市が最多の30人(前年0人)。次いで三好市の27人(1人)が多く、鳴門市21人(0人)、吉野川市19人(0人)、阿波市4人(0人)、阿南市3人(8人)だった。
 16年5月時点の県内全体のクラブ数は158(前年比8増)、利用児童数は6768人(380人増)。クラブ数は10年前の109に比べて増え、この数年の待機数は4~10人で推移していたが、16年に一気に増加した。
 三好市は周辺小学校の休校などで児童数が増えた池田小のクラブで希望者が定員を大きく超過。市は施設を増築中で、今春には待機が解消される見通し。鳴門市や吉野川市もクラブの増設や移転で拡充を進めている。
 クラブは従来、原則10歳未満(小学3年まで)だった対象年齢が子ども・子育て新制度の導入で15年度から小学生全体に広がり、そのことも利用希望者増加の一因になっているとみられる。
 ただ待機者が最多の徳島市は15年度以前から全学年を受け入れており「働く女性の増加や核家族化が大きく影響しているのではないか」(子ども施設課)と分析。受け入れ拡大には指導員の確保を課題に挙げ「処遇改善の助成金も設けているが確保は容易でない」と話している。
 美波、牟岐、海陽、北島、板野の5町にはクラブが無く、那賀町は16年4月から受け入れを休止している。
 全国の16年5月時点の利用児童数は約109万3千人、待機児童数は1万7203人(前年比262人増)だった。政府は19年3月末までに約122万人分の受け皿確保を進め、待機数をゼロにすると掲げている。

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