「保育園無償化」より「みんな入園」 署名の保護者要望


東京新聞様
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 保護者らでつくるグループ「希望するみんなが保育園に入れる社会をめざす会」(東京都)が十一月に集めた三万人余の署名のうち、自由記入欄に二千百五十二人が意見を書き込んだことが、自民党のまとめで分かった。保育所の増加など量と質の優先を求める声が多かった。待機児童解消や保育士の確保など具体的な要望内容の記入も目立ち、関心の高さを示した。 (坂田奈央)
 主な意見は「まずは待機児童の解消を」「無償化に充てる費用を保育所の建設費にして」「働いてくれる保育士の確保が必要」など。「無償化するなら、すべて無償化しないと意味がない」との意見もあった。
 十一月二十七日に署名を受け取った自民党の片山さつき参院政審会長代理が、民間のシンクタンクに自由記入欄の分析を委託して結果をまとめた。
 自由記入のうち「量・質の拡充」を求めたのは全体の39・9%に当たる八百五十九人。「全員無償化」を求める声は7・1%の百五十四人。
 複数の意見を寄せた人もいた。「量・質の拡充」の内訳は待機児童解消が四百六十七人で最多。「優先すべきはみんなが入れること」などの意見が並んだ。次いで多かったのは「保育士の確保が必要」など、保育士の確保・待遇改善の三百八十六人で、施設の充実二百九十三人、質の向上百八十九人と続いた。
 グループの天野妙代表は「より具体的な状況を知ってもらうためにも、政府の有識者会議に当事者を呼んでほしい」と話している。
 グループは三~五歳児の保育・幼児教育の無償化を巡り、政府が認可外保育施設を対象外とする検討を始めたことを批判。ツイッターなどで賛同が広がり、政府は方針転換を余儀なくされた。その後は、待機児童問題の解消を優先するよう政府などに働き掛けている。

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