預かり保育、3歳児にも拡大 明石の市立幼稚園5園

幼稚園の散歩のイラスト(カート)
神戸新聞様
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 兵庫県明石市が、市立幼稚園の規定時間外に4、5歳児の託児を担う「預かり保育」を3歳児にも拡大し、5園で実施することが18日、分かった。待機児童解消を目指した施策で、本年度中は3園で試行し、4月から2園を加える。就労世帯向けでは、60人の利用枠を創出する。

 同市立幼稚園では、松が丘幼を除いて3歳児を受け入れておらず、松が丘幼も3歳児の預かり保育は行っていなかった。市は昨年9月、預かり保育について、最長で午前8時40分~午後4時だった規定を、午前8時~午後6時に延長し、1~3月に3歳児を例外的に受け入れると発表したが、実施園や4月以降の方針は未定だった。

 4月の本格導入に向け、1月に松が丘幼、高丘西幼で運用を開始。2月から江井島幼、4月からは人丸幼、大久保南幼にも拡大する。各幼稚園がある中学校区に居住し、保育所の入所条件を満たす世帯が対象。自宅近くで午前9時~午後5時に働くパートタイマーの子どもが待機児童になっていることが多いといい、預かり保育の拡大で一定の解消を目指す。

 一般の保育所とは、弁当が必要▽土曜日は閉園▽預かり保育部分の利用料が第2子以降の保育料無償化の対象とならない-などで異なる。一方で、毎日利用する場合は、保育所と同等の利用料金となるよう、減額措置などを図る。

 同市の待機児童は昨年4月時点で、全国6番目に多い547人。7割を占める0~2歳を対象とした小規模保育事業は、3~5歳以降の連携先が確保できなければ施設を開けない。預かり保育を実施する幼稚園が連携先となることで、小規模保育事業所も増やし、0~2歳児の対策にもつなげたい考え。

 3歳児の受け入れが全13中学校区のうち5中学校区にとどまることについて、同市こども育成室は「待機児童が多い地域を優先した。状況を見ながら、拡充を検討したい」としている。同室TEL078・918・5149

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