自然の中ゆったり子育て 自主保育「おでかけさん」5周年

幼稚園の散歩のイラスト(カート)
中日新聞様
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週4日自由に遊ばせ、親の心も軽く
 金沢市の青空自主保育グループ「おでかけさん」が今春で5周年を迎える。子どもにのびのびと、自然の中で自由に遊ばせるだけではない。親がゆったりした気持ちになれる時間を持つための活動でもある。週4日、皆で集まるが、事前に何をするかは決めない。そんな程よいゆるさが人気の秘訣(ひけつ)だ。(堀井聡子)

 先月下旬、大雪が積もった「夕日寺健民自然園」に母子十四人が集まった。スキーウエアを着込んだ一~四歳の子たちが林を散策し「あっちもいこう」などとはしゃぐ。雪玉を作って、「雪がころころする」と笑う子も。ひとしきり雪にまみれた後、持ち寄った野菜スープを頬張った。

 二〇一三年三月、東京都立川市から金沢市窪に引っ越した遠藤カヨさん(36)が代表を務める。東京では、「広い場所で遊ばせたい」と青空自主保育グループに参加していたが、金沢の自宅近くでは似たグループが見当たらなかった。

 「だったら自分でつくっちゃおう」。軽い気持ちで、「おでかけさん」を始めると、自然の中で子どもを遊ばせたいと思う母たちが賛同し、今は十三組の親子が活動に加わる。遊具は使わない。雨でも雪でも、子どもを自由に遊ばせる。保育園になじめない子も、ここでは仲良く遊ぶ。

 東京で活動しているうちに気付いていた。「青空の下にいると、伸び伸びできる。子どものためだけでなく、親のためでもある。親の気持ちは子どもに伝わる。子育てを満喫し、ゆったりした気持ちになれる場所が必要なんです」

 子どもたちが小学生になれば、放課後の活動や、高齢者と触れ合う時間も取れるように考えていくという。「子どもをせかさないで遊ばせれば、親も気持ちに余裕ができる。長く続けていきたい」と話した。

 活動は月、火、木、金曜日の午前十時半~午後二時。会費は親子一組で月額五百円。参加者には、一年分の保険(九百円)に入ってもらう。問い合わせは、おでかけさん=メール3@cocoya.org=へ。

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