保育士 復職支援で確保

子供たちを見守る保育士のイラスト
読売オンライン様
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 ◇県や高松市 就職準備金やセミナー

 待機児童を解消しようと、県や高松市は新年度から保育士確保策を強化する。子育て中などで現在は働いていない「潜在保育士」の復職支援が中心で、県は1年以上ブランクがある場合に、転居費など就職準備金として最大40万円を助成する制度を新設。高松市も同様に就職準備金を最大10万円補助する。県内で100人程度不足しているとされる保育士を少しでも確保したい考えだ。(岡田英也)

 

 ◇「県人材バンク」活用

 県によると、認可保育施設に入れない県内の待機児童数は、昨年10月で377人。市町別では高松市が276人と7割以上を占め、観音寺市56人、三豊市38人と続く。保育施設のスペースよりも保育士不足が主な原因という。

 県の新制度は、準備金に加え、未就学児を持つ母親が保育所で働く場合に子どもの保育料の半額(最大月額2万7000円)を1年間貸し付け、出産休暇や育児休暇からの復帰を促す。いずれも2年以上就業すれば、返還を全額免除する仕組みだ。

 県は新年度予算案で待機児童対策に9500万円を計上し、その多くを保育士確保に充てる。

 高松市も新年度予算案に保育士確保事業として340万円を計上。準備金のほか、市内の保育所で保育実習を行う県外の学生に旅費の一部を補助する。同市が独自の予算で保育士確保に乗り出すのは初めて。

 県は2013年度に資格を持つ人と保育施設を橋渡しする「県保育士人材バンク」を開設した。バンクを通じて年間約50人が復職しているが、共働き世帯の増加で近年、保育需要が高まり、不足が続いている。このため、現場で役に立つスキルを学ぶ「再就職支援セミナー」や個別相談会も重ねるなど確保に懸命だ。

 県子育て支援課は「雇用情勢が改善され、賃金が高い他の職種との人材の奪い合いも激しくなっている。金銭面での支援は効果が見込める」としている。

 復職に関する問い合わせは同バンク(087・833・0250)。

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