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伊那市の子ども・子育て審議会は5日夜、2回目の会合を市役所で開いた。子どもの数が減っている規模が小さな保育園のあり方について、実質的な検討を開始。地域コミュニティーの維持と保育園の関係性など、活発に意見を交換した。市子育て支援課は年内に開く次回会合について「委員から出された多面的な角度の意見を整理し、要素をテーマ別に分類して示す。全体像を描けるように議論を深めていきたい」と説明する。
審議会は保育園や幼稚園の関係者、保護者、子育て支援団体、市議らの代表で構成。各委員に事前に、利用人数の目安を定める運営基準や、集団保育、通園環境、小学校などの連携の計4項目についてアンケートで考え方を聞き、この日の会合ではそれを基に検討した。
アンケートからは運営基準について、「児童数減少による休園や閉園はその地域の若者世代の流出につながる」「子育て世代の生活を考えると地域(小学校区)に一つの保育園は存続させたい。その場合には地域差があるので一律に休廃園の基準を定めることは一考を要す」とする意見の一方で、「保育環境の整備などの観点からも基準は必要」などの考えも上がり、賛否両論あった。
会合では、「地域に保育園があることがどれだけ必要か、今まで検証されていないのでは」とする声も。小学校区に一つ以上の保育園を配する「一校一園」の考え方についても、各委員それぞれが意見を出し合った。
この日は、保護者の働き方に応じた保育時間の2区分移行に伴って来年4月に実施する保育料改定について、白鳥孝市長が審議会に諮問。賛成多数で承認し、7日に答申する。
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