愛知・豊明の幼稚園で異臭 28人治療


くさい臭いのイラスト
読売オンラインさま
------------------------------------------------------------------------------------------------

31日午前10時25分頃、愛知県豊明市沓掛町の私立豊明幼稚園で、「園内で異臭がして、体調不良を訴える人がいる」と男性職員から119番があった。園児や職員ら約50人が頭痛やめまい、吐き気などの症状を訴え、うち園児8人を含む計28人が病院で治療を受けた。県警が原因を調べている。

 県警の発表によると、治療を受けたのは同園に通ういずれも年長の男児4人と女児4人のほか、教諭を含む女性職員16人、保護者の女性3人、保護者に同伴していた男児(2)の計28人。いずれも目や鼻、喉の粘膜を損傷した疑いがあるが、症状は軽く入院した人はいない。

 県警や同園によると、午前10時10分頃、同園に到着した送迎バスから降りた教諭が園舎の玄関に入った際、「気分が悪い」と訴えた。同じ頃、玄関の上にある「白―3組」の教室にいた園児が一斉にせき込み、玄関隣の職員室にいた職員や、園児らに付き添っていた保護者らも次々に目や喉の痛み、頭痛などに見舞われたという。

 この教室では、園児数人が11月の作品展に向け、のりや木工用の接着剤を使って紙の工作をしていた。園児たちは1分間ほどせき込んだが、教室の外に出ると症状が落ち着いたという。消防がガス検知を実施したが、異常はなく、異臭は確認されなかった。治療をした病院によると、体調不良の原因はわからないという。

 白―3組、玄関、職員室はいずれも窓やドアが開いていた。一方、ほかの教室では窓は閉まっていたとみられ、体調不良を訴える人はいなかったという。同園の坂田るり子副園長は「窓から何か入ってきたのかと思った」と話す。

 ニュースを聞いて同園に駆けつけたある保護者は「幼稚園からは『異常はない』と伝えられた。自分の子どもは無事だったが、原因が分からないのは不安だ」と心配そうに話した。豊明市によると、同園は園児309人で全10クラス(今年5月現在)。現場は名古屋市営地下鉄桜通線・徳重駅の南東約2キロ。付近には畑や住宅が点在している。

------------------------------------------------------------------------------------------------