御陣乗太鼓 園児も気迫 南志見保育所 生活発表会で披露

太鼓を叩いている男の子のイラスト
中日新聞さま
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輪島市名舟町に伝わる御陣乗太鼓(県無形民俗文化財)を、地元の南志見保育所の園児たちが披露した。同保育所の生活発表会のプログラムで初めて機会を設け、園児たちは大人に負けない所作や迫力で大きな拍手を受けた。

 年長組の北岡大和ちゃん、赤田拓真ちゃん、山崎裕之ちゃん、年中組の赤田真宏ちゃんの四人が出演。御陣乗太鼓保存会の事務局長北岡周治さん(61)と北岡さんの長男大生(だいき)さん(33)から一カ月間にわたって指導を受けて本番に臨んだ。

 園児たちは面をつけ、変化をつけた太鼓のリズムで、みえを切り、大きな声もさまになっていた。名舟の子は、母親のおなかにいるころから御陣乗太鼓の音を聞いて育つと言われ、園児たちは、保育所にある箱を太鼓代わりにしてたたいてきたという。保育所には一九八五年当時の新聞を材料に保育士が手作りした夜叉(やしゃ)や爺(じい)面など四つの面も残されていることから、西谷瑞子所長や保育士たちが「卒園を間近に控えて、大好きな太鼓演奏を実現させてあげたい」と企画した。

 西谷所長は「練習の時よりも気合が入っていて、迫力があってすてきでした」と話した。保護者からは「涙が出そうだった」と声が寄せられたという。 (小塚泉)

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