【原坂一郎の子育て相談】発達障害? 個性ではないのか

言語聴覚士のイラスト
産経新聞さま
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相談

 4歳の孫が、保育園の先生に発達障害ではないかと言われたそうです。最近はちょっと個性的なところがあると、すぐに発達障害と言っているような気がしますが、言われた方は気分がよくありません。孫は何かに集中すると、呼びかけても反応が遅かったり、怪獣などひとつのものに執着したりする傾向がありますが、私はそれも個性だと思っています。

回答

 発達障害という言葉は、ここ10年の間でずいぶん広まりました。それまではあまり聞かなかったので、最近よく耳にすると感じるのだと思います。そういうお子さんは増えてはいますが、私の保育士時代にも多くいました。その頃は「気になる子供」などと呼ばれていました。


 面と向かって言う先生にご立腹のようですが、「その疑いがあるかも」といったやんわりとした言い方ではなかったでしょうか? 伝え方に問題があるにせよ、先生はお孫さんにレッテルを貼りたかったのではなく、おそらく保育中、お孫さんとの向き合い方で何らかの苦労をしていて、その苦労を分かってほしい、もしくはお孫さんの園での様子を知ってほしかったのだと思います。

 お孫さんのことを心配して言ったのかもしれません。次に言われたときは、悪く考えずに、「もしかしたら先生を困らせていませんか」と、一度謙虚な姿勢で臨んでみてください。するとそうであったとしても「いいえ、決して」と、先生にも謙虚さが出てくるはずです。

 保育園の先生は子供たちが大好きです。いつも子供たちのことを考えています。お孫さんを一緒に育てているパートナーだと思って、今後は連絡を密にし、協力し合う形が一番いいと思います。

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