藤沢商議所建物内に保育所 企業主導型、2月オープン

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藤沢商工会議所などが入る「藤沢商工会館ミナパーク」(藤沢市藤沢)の1階に2月1日、企業主導型保育所がオープンする。同商議所が「仕事と子育てを両立しながら継続して働ける環境をつくりたい」と発案した試みで、市内の社会福祉法人が運営する。商議所の建物に保育所が設置されるケースは県内初で、関係者は「地域の活性化につながれば」と期待する。

企業主導型保育所は、企業が従業員や地域住民向けに設ける保育所。2016年4月、政府が待機児童解消策の一環として導入した事業で、認可外保育所に分類されるが、保育士の割合など一定の条件を満たせば、施設整備や運営で認可保育所並みに助成を受けられる。

藤沢市でも、待機児童解消は喫緊の課題の一つ。市によると、市内の待機児童数は18年4月時点で174人。県内最多だった17年の148人からさらに26人増え、中でも0~1歳の低年齢児に集中していた。

商議所の大嶋洋一事務局長は「仕事を続けたくても、保育所が見つからず離職してしまう従業員がいる。一方、人手不足に悩む市内の中小企業や小規模事業者は少なくない。商議所として、会員企業の従業員が安心して働き続けられるよう、何かお手伝いができないかと思った」と語る。

会館内で議論を重ねたところ、会館1階の空きスペース(約170平方メートル)に企業主導型保育所を整備する案が浮上。その後、趣旨に賛同した社会福祉法人「喜寿福祉会」(同市石川)が名乗りを上げた。

1996年に設立した同法人は介護老人福祉施設などを運営しているが、2007年、施設内に職員のための託児室を開設したことを機に、保育事業もスタート。現在、市内3カ所で認可保育所を運営している。

今回、会館内に新たにオープンする保育所「グリーンキッズ湘南ミナパーク」は認可外だが、運営する認可保育所と同様の基準で保育士を配置。食事も栄養士が考え、食物アレルギーにも対応したメニューを提供するという。

クラス編成は0歳児6人、1歳児12人、2歳児12人。受け入れ月齢は生後6カ月以上。会員以外も受け入れる予定で、内覧会を今月に2回開催したところ、地域住民の参加や問い合わせが多数あったという。

商議所の増田隆之会頭は「会員や地域の皆さんに活用していただき、社会の中で十分に力を発揮していただけるよう、商議所としてもサポートしていきたい」と話している。

保育所の問い合わせは、喜寿福祉会グリーンキッズ湘南ミナパーク電話0466(53)7444。


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