「新しい子育ての形、築く時」

駄々をこねる子に困る母親のイラスト
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――核家族化が幼児教育に及ぼす影響は

「子どもたちが社会と接する機会の減少につながっていると思います。おじいちゃん、おばあちゃんがまわりにいないこともあり、お父さん、お母さん以外の大人と接する機会が減っているんです。しかも、今の子育て夫婦は共働きのことが少なくなく、1対1で親と子が接する時間も減っている。最近は、子どもたちが近所のおじさん、おばさんと知り合うことも多くないですよね。だから、今の子どもたちは地域や社会のことを学ぶ機会が極端に減っている、と考えています」

――そんななか、幼稚園など子どもたちを見守る機関の役割は

「親子が一緒に過ごせる時間をつくること、が新たな大事な役割になっていると考えています。従来、幼稚園は3〜5歳の子をみるための場所だったんですが、最近ではどこの幼稚園でも1、2歳の幼児とその親を迎え、心置きなく親子が一緒に過ごせる時間をつくり、子どもが親との会話を通して成長できる環境づくりに力を入れています」

「また、夏祭りなどの地域イベントが減少しているなか、園がまつりや餅つきなどを開き日本の伝統文化に触れる機会を増やすなど、幼稚園が地域のおじさん、おばさん的役割を担うようになっています。そのような、新しい子育てスタイルを築いていくのが我々の役割と考えています」


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