大学生ら「少子化」に提言 県内プロジェクト「今から未来を」発表会

円陣を組む若者のイラスト
東京新聞様
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県内の大学生らが、少子化対策についてのフィールドワークを通して、課題解決の提案をするプロジェクト「今から未来を」の発表会が二十七日、前橋市新前橋町の県社会福祉総合センターであった。参加した学生らは「私たち一人一人が行動することが重要」と話し、少子化問題に真剣に向き合っている。 (市川勘太郎)

発表会には県内企業関係者や学生など約九十人が集まった。プロジェクトは、昨年八月から始まり、大学生や専門学校生計十三人が参加。「少子化対策」をテーマにし、大学や結婚式場、企業に併設の保育園など現場を見て回り、少子化の原因や対策を探った。

発表会では「働き方」「結婚」「子育て」のグループに分かれ提案を発表。子育てグループは、若い時に子どもと接する機会が少ないと感じ、昨年十一月に同年代の学生を集め赤ちゃんと触れ合うワークショップをした。参加者のアンケートから「子どもがかわいい」との前向きな感情が増した一方、養育費や共働きでの子育て、保育施設の不足に対する不安を持っていることが分かった。

同グループは子育て中の家族が入居でき、保育士などが同居するほか、学生や地域住民と交流しながら幅広い世代が一体となって子育てする、廃校を活用した「かすみ荘」の開設を提言した。

同グループの群馬医療福祉大二年の堀美咲さん(20)は「県の人や同世代の意見を聞いて視野が広がった。大学の授業やテストに集中しがちだが、少子化についても常に意識を巡らせながら生活していきたい」と前を見据えた。

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