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富山県は2022年度、北陸銀行と県JAグループ9団体と連携し、県庁内に保育所を開設する。県庁南別館の一部を解体して整備する県防災・危機管理センター(仮称)に設置し、周辺地域からも受け入れる認可型施設とする。働き方改革を推進し、富山市中心部の「潜在的待機児童」の解消につなげる。
認可型の「県庁内保育所」の整備は埼玉、広島、東京、福岡に続いて5例目。JAグループが事業所内保育所を設けるのは全国初の試みとなる。
県庁内保育所は、県防災・危機管理センターのオープンに併せて開所する。センターは9~10階建てで、子どもや保護者が使いやすいように低層階に開設される可能性が大きい。
受け入れ対象は0~2歳児で、定員19人以下の小規模型を想定する。定員のうち、周辺地域の子どもを受け入れる「地域枠」は、埼玉県と広島県では定員の3分の1、東京都は2分の1で、今後検討する。
県庁内には北陸銀行の支店、県庁近くに同行本店や県JAグループが入る県農協会館がある。
待機児童ゼロとされる県内だが、富山市中心部などでは、保育所への入所を希望しても入ることができない「潜在的待機児童」が多いとされる。市子ども支援課によると、市内の潜在的待機児童数は、16年4月時点で54人、17年4月時点で183人、18年4月時点で190人に上る。
県は今後、認可型保育所の設置を許可する富山市と協議する。県はセンターの基本設計を進めており、19年度に保育所スペースを含めた施設の実施設計を行い、20年度に委託事業者を募集する。
新年度当初予算案に、県防災・危機管理センター棟建設事業費1億1041万円の一部として、保育所の設計費を盛り込んだ。
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