3~5歳児保育 無料 幼保無償化を閣議決定

政治家のイラスト「記者会見・国会答弁」
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政府は十二日、幼児教育・保育の無償化を実施するための子ども・子育て支援法改正案を閣議決定した。今年十月から三~五歳児は原則全世帯、〇~二歳児は住民税非課税の低所得世帯を対象に、認可保育所や認定こども園、幼稚園の利用料を無料にする。認可外保育施設などは一定の上限額を設けて費用を補助。政府、与党は今国会の重要法案と位置付け、早期成立を目指す。

政府は同日、低所得世帯の学生を対象に、大学や短大などの高等教育機関の無償化を図る新たな法案も閣議決定した。授業料や入学金を減免するほか、返済不要の給付型奨学金を支給。来年四月の施行を目指す。

幼保無償化は、子育て世帯の負担を軽減し少子化対策につなげる狙い。安倍政権が掲げる「全世代型社会保障」の一環で、財源には消費税率10%への引き上げに伴う税収増加分を充てる。安倍晋三首相は十二日の衆院予算委員会で、「小学校、中学校九年間の普通教育無償化以来、七十年ぶりの大改革だ。産み、育てやすい国へと大きく転換していく」と述べた。

現在の利用料は所得に比例して高くなる仕組み。無償化されると高所得層ほど経済的恩恵が大きくなるため、野党は「格差を拡大させる」と批判する。宮腰光寛少子化対策担当相は十二日の記者会見で「低所得世帯には先んじて負担軽減策を実施している」と説明した。

三~五歳児の場合、私立幼稚園の一部は月二万五千七百円、認可外施設やベビーシッター、病児保育などのサービスは月三万七千円を上限。〇~二歳児は月四万二千円まで補助する。

認可外施設は保育士の配置数などで国が定める指導監督基準を満たすことが条件だが、法施行後五年間は基準を満たさない施設も対象となる。




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