学童保育 基準守る交流 全国連協シンポ

学童保育のイラスト
しんぶん赤旗さま
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学童保育の基準の「参酌化」をめぐり、全国学童保育連絡協議会(全国連協、木田保男会長)は23日、東京都文京区で「明日の学童保育を考えるシンポジウム」を開きました。全国から学童保育指導員や保護者、研究者ら約100人が集まりました。

基準の「参酌化」は、「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」を、「従うべき基準」から「参酌すべき基準」に緩和するものです。「従うべき基準」では、放課後児童支援員を支援の単位ごとに原則2人以上配置することと放課後児童支援員の資格取得の条件が決められています。

シンポジウムでは、コーディネーターの高橋誠全国連協事務局長が「従うべき基準」の堅持を求める運動の経過を報告。神奈川県横須賀市の保護者の山岡晶さんが、「子どもの成長にとって指導員の日々のかかわりが大切。指導員には高い専門性が求められる」とのべました。

指導員の小野さとみ全国連協副会長は、保育中に起こりうる事故の例なども挙げて、「2人以上」の有資格者の配置が子どもたちの安全確保の上で最低条件であることを強調。石原剛志静岡大学教授は、基準緩和について、子どもの権利の保障として学童保育を拡充するという国の責務を放棄するものだとし、子どもの身体的・精神的・社会的発達のために必要な生活水準の保障が、子どもの権利条約の締約国として政府に求められているとのべました。

シンポジウムに先立ち、文京区の水道橋交差点で基準緩和反対の宣伝をし、1時間で110人分の署名を集めました。

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