知的障害ある幼児支援 篠山市が県内初の公的施設

本を読んでいる子どもたちのイラスト
神戸新聞Nextさま
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兵庫県篠山市は、重度の知的障害や発達障害のある幼児を、小学校などへ円滑に進学させることを目的に個別支援する「教育支援センター早期発達支援室(仮称)」を4月に設置することを決めた。市立篠山養護学校(同市東新町)の空き教室を利用し、園児らと交流する。兵庫県教育委員会によると、同様の公的施設が設置されるのは県内で初とみられる。

早期発達支援室は、自閉症や注意欠陥多動性障害(ADHD)のある幼児を対象に、適切な支援で成長発達を促す。特別支援教育の経験があり、幼稚園教諭免許を持つ指導員1人と幼児の介助を行う支援員を配置し、一人一人の障害状況や能力に応じた効果的な支援を行う。

対象は同市在住の4、5歳児。医師や臨床心理士、教員など17人でつくる市教育支援委員会が「利用が適切」と判断すれば、保護者の意向なども踏まえ利用可否を決める。

市教委学校教育課によると、通常の園に在籍しながら別室などで教育を受ける「通級指導のようなイメージ」という。対象者は普段、市内の市立幼稚園11園、こども園2園(4月時点)に在籍し、行事に参加することもできる。

市学校教育課は「支援室は、スムーズに社会に出て行くためのスタート地点。(篠山養護学校の)小学部とも連携を密に取っていきたい」としている。(尾藤央一)

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