幼稚園は何歳から?2年と3年保育の特徴と入園時期を決めるポイント

遊びまわる幼稚園児のイラスト
BIGLOBEニュース様
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子供を幼稚園に入園させたいけど、何歳から入れられるのかわからないパパママも多いのではないかと思います。例えば「2年保育と3年保育の入園の条件の違い」などの、基本的なことから悩んでしまいますよね。今回は、幼稚園の入園時期、2年保育と3年保育の特徴、さらに入園時期を決めるポイントなどについて解説したいと思います。

幼稚園ってどんなとこ?保育園との違い

まず最初に、そもそも幼稚園とはどんなところなのか、保育園と比較しながら解説していきます。

保育園とは違う幼稚園の特徴

幼稚園と保育園は、「子供を預かってくれる」点では同じですが、行政の管轄が異なっており、根底にあるコンセプトが違います。

保育園は厚生労働省が管轄しており、親に代わって子供を「保育」する場所です。幼稚園は文部科学省の管轄で、就学前の幼児が「教育」を受ける場所と定義されています。

幼稚園により教育方針や教育レベルはさまざまですが、幼稚園では読み書き、お絵かき、計算、体操、リトミック、英語など勉強をメインに行ってます。

ネイティブの先生による生の英語に触れる機会があったり、小学校受験に向けた対策をしてくれる幼稚園もあります。

頭の柔らかい幼年期に勉強をすると効率よく身につくことから、幼稚園を選ぶ親も多いようです。

保育期間や時間も異なる

幼稚園と保育園は、保育期間や保育時間も異なります。

幼稚園の保育期間

保育園の場合は最大0歳から6歳までの6年保育です。しかし幼稚園は満3歳から入園資格はあるものの、基本、満4歳〜6歳までの3年間となっており、保育園に比べると最長の保育期間が短くなっています。

幼稚園の保育時間
保育時間にも幼稚園と保育園では大きな差があります。

保育園の預かり時間は、日曜以外の7:30頃から延長保育も合わせると19:30頃まで。ほぼ一日預けることができます。

それに対して幼稚園の預かり時間は、土日以外の8:30頃から14:00頃までのところがほとんどです。最近では延長保育をしてくれる幼稚園もありますが、おおむね半日で降園しなくてはなりません。

幼稚園に通えるのは何歳から?入園の条件と時期

保育園は親が働いていることが入園条件となりますが、幼稚園は、親の勤労状況に関係なく子供が満3歳になりさえすれば入園資格があります。

幼稚園は3年制? 学年分けの考え方
基本的なことになりますが、幼稚園の学年分けは3年制の学校に似ており、以下のような分け方になります。

・年少組:1年生。満3歳児〜満4歳児がここになります。3年保育はここがスタート・年中組:2年生。満4歳児〜満5歳児の学年です。2年保育はここがスタート・年長組:3年生。満6歳児の学年です

最近では年少組から入園させる3年保育を選ぶ親御さんが増えていますが、年中組から入園させる2年保育を希望するご家庭も多いです。

ただ、年中組からの募集定員を少人数にしている幼稚園もあるため、注意が必要です。

入園時の年齢は、3年保育は満3歳・2年保育は満4歳が基本
基本的に、4月の入園時に満3歳になっている子供は3年保育・満4歳になっている子供は2年保育となります。

いずれも、卒園時には満6歳になっている計算です。

ただし、法律上は4月2日の時点で満2歳であっても、3年保育に入園することが可能です。例えば、7月に誕生日を迎えて満3歳になった後に、年少組に途中入園をすることが可能ということです。

この場合は周りの年少組のお友達よりも実質1年ほど年下になってしまうということと、翌年の4月2日の時点ではまだ満3歳のままのため、もう1度年少組をやり直さなければいけないことになります。

満3歳児保育を実施する幼稚園も
最近では、年少組のさらに下の学年となる満3歳児だけのクラスを設ける幼稚園もあります。

同じ学年の子だけの独立したクラスで学べる「満3歳児クラス」
満3歳児を4歳児が基準の年少組への入園させるのではなく、満3歳児だけを独立させた「満3歳児クラス」(年少組のさらに下の学年)を設けている幼稚園もあります。

幼稚園によっては。4〜7月生まれであれば、満3歳になっていなくても4月から「満3歳児クラス」に入園可とするところもあります。

例えば、満3歳児を通常の年少組に入れてしまうと、

・年上が多いため、クラスの子供と成長度合いの差が開いている場合がある・学年の途中からの入園となるため、クラスのペースについて行けない・翌年の4月にはせっかく仲良くなったお友達とクラスが離れてしまい、さみしい思いをする

などのデメリットがあります。

しかし、同じ学年の子供だけを集めた「満3歳児クラス」ならそういった心配はありません。満3歳児に合った教育も受けられますし、お友達とも卒園まで同じクラスで過ごすことができます。

入園時期を考える際に押さえておきたいポイント

幼稚園の入園時期を決める際、経済的負担と子供の発育状況を考慮することが大切です。

経済的な負担について考える
幼稚園にかかる費用は保育園よりも高くなる場合が多く、公立で年額10〜20万円、私立では年額30〜70万円かかるといわれています。

子供が通う幼稚園ではどれぐらい費用を負担するのかおおまかに計算し、保育期間を決める1つの要素としましょう。

私立幼稚園に入る場合は補助制度を利用する
上記のように私立の場合、公立よりも年間で20〜50万円も多くの費用がかかり、保護者の負担は相当なものになります。

価格の面では公立に通わせたいと思われる方が多いと思いますが、あいにく公立は私立に比べて数が少ないため、負担を感じながら私立に通わせる家庭も多いかと思います。

そういった状況を受け、各自治体では公立、私立の保護者負担の格差を是正したり、保護者の経済的な負担を減らすために、幼稚園費用に対する補助金を支給しています。

私立幼稚園就園奨励費補助金とは
「私立幼稚園就園奨励費補助金」とは、私立幼稚園への入園を推奨するために、国が定めた基準に沿って自治体が実施する補助金制度のことです。

世帯の所得によって補助金額は変わり、年に1回、または2回に分けて幼稚園を通じて各家庭に交付される仕組みとなっています。

補助制度は幼稚園により異なるため注意が必要
補助制度には、「私学助成(旧制度)」に基づくものと、「子ども・子育て支援新制度(新制度)」に基づくものがあり、どちらになるかは、通園している幼稚園によって異なるため注意が必要です。

というのは、新制度に移行した幼稚園は、既に就園奨励費補助金相当分が考慮された費用となっているため、後から就園奨励費補助金が支給されないからです。

入園予定の幼稚園が旧制度と新制度のどちらになるのかは、問い合わせるなどして確認をしておきましょう。

子供の生まれ月と発育状況を踏まえて考える
早生まれの場合など、自分の子供が周りの同級生と比べて発育が遅いと感じることがあると思います。

体格や体力に不安があったりトイレトレーニングが済んでいないなどの場合は、無理をせずに入園を1年遅らせるのもいいでしょう。

入園時期は、実年齢にとらわれず子供のことを第一に考えてマイペースに決めましょう。

入りたい幼稚園の定員も調べよう
幼稚園の募集定員は、年齢が上がるほど少なくなる傾向にあるため、年齢ごとの募集定員はチェックしておきましょう。

特に人気幼稚園の場合は、5歳児の募集定員が「若干名」というケースが少なくありません。

どうしても入れたい幼稚園がある場合は、下からの進級がなく募集枠が大きい3歳からの入園を検討しましょう。

入園時期について考え始めるタイミングは?

入園時期について考え始めるタイミングや、入園する幼稚園を選ぶ指針ともなりうるプレ幼稚園などについて説明していきます。

幼稚園の下調べは早めに行おう
入園時期から逆算すると、遅くとも入園から1年前の4〜5月頃には地域の幼稚園についての下調べや子供を入れたい幼稚園の候補をピックアップしておくのがおすすめです。

その際、次の点は必ずチェックしておきましょう

・保育期間・募集時期、・見学会、説明会などの日程

プレ保育への参加も検討してみよう
未就園児に向けて「プレ保育」「プレスクール」を実施している幼稚園もあるようです。

「プレ保育」とは、2歳児を対象に幼稚園での生活を体験してもらう目的の取り組みのことです。

2007年の「構造改革特別区域法の一部を改正する法律」の公布に基づき、文部科学省から「幼稚園を活用した子育て支援としての2歳児の受入れに係る留意点について(通知)」が通知されたことに伴い、2歳児保育である「プレ保育」を実施する幼稚園も増えてきました。

学校教育法に規定する幼稚園児としての入園ではなく、あくまでも「幼稚園を活用した子育て支援としての受入れ」を目的としており、正式な入園というかたちにはなりません。

保護者としては「プレ保育」を通して幼稚園の方針と子どもが合っているのかを判断したり、子どもに園に慣れてもらうことが期待できますね。

月1回〜週3回の親子通園で、子供を預ける訳ではありませんが、家庭では体験できない季節の行事を親子で楽しんだり、2歳頃から始まるイヤイヤ期に親子関係が煮詰まってしまった場合のいいリフレッシュにもなります。

また、人気の幼稚園のなかには「プレ保育」の参加が入園条件になっているため、募集開始初日に定員に達してしまうこともあります。

人気幼稚園に入れる場合は、「プレ保育」の段階から入園条件や募集時期などをしっかり確認しておきましょう。

子供を幼稚園に入れる時期は、子供の誕生日により違いがあります。また、保育期間によって入園条件も違ってきます。

各家庭によって子どもへの教育方針や学ばせ方はさまざまかとは思いますが、保育期間を決める際は、子供の成長を考慮することを最優先に、幼稚園の入園の準備がいつから始まるのかなど、早めに情報収集をしておくことが必要です。

入園前のプレ保育などにも参加しながら、子供に合った幼稚園をみつけてくださいね。
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