何もしない支援

キッズスペースのイラスト
河北新報さま
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一般に、障がいのある子どもたちは自尊感情が弱いといわれています。それは、大人が障がい児を、健常児と同じことができるように近づけようとするからです。比べられることで人より劣っていると感じたり、さらには頑張ってもできないことで責められたりすれば、気持ちを閉ざしてしまいます。
アート、造形という芸術は、障がいの有無にかかわらず、人に喜びや楽しさを与えてくれるものです。NPO法人ぞうさんの家では、自分の個性を大切にしてほしいと、放課後等デイサービスを通して子どもたちの創作活動の支援をしています。
ぞうさんの家では、子どもたちが自由に絵を描いたり、ものを作ったりして過ごす中で、「いいね」「よくできてる」、そんなうれしい言葉が飛び交っています。創作活動には、100点満点という考え方がありません。だからこそ、どんな作品も「良い」ものなのです。そしてそこには、子どもたちの素直な心を受け止める「何もしない支援」があります。
障がいのある子どもたちには、周囲の人の理解と支援が必要です。定期的に開催している展示会で、子どもたちの表現を感じてみてください。
(認定NPO法人杜の伝言板ゆるる 丹野伶菜)

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