10連休 保育申し込み大幅増の所も

「休日」のイラスト文字
信毎Webさま
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皇位継承に伴う10連休まで1週間を切り、連休中も仕事を休めない保護者のため、県内市町村が休日保育や一時預かりの準備を進めている。異例の長期休みだけに、例年の大型連休に比べて利用の申し込みが増えている所があり、介護や医療など人手不足が深刻化している業界で働く保護者からの申し込みが多いという。保育現場の負担増が懸念されている。

「10連休じゃないほうが楽ですよ」。長野市の介護士和田めぐみさん(34)は連休に向け、次男(3)の休日保育を初めて申請した。ひとり親で、連休中も5日ほど終日の勤務が入る。日曜は近くに住む母親に子守を頼めるが、平日の祝日は母親も仕事があり、保育を使わざるを得ないという。

今年は祝日法に基づき、祝日に挟まれる4月30日と5月2日が休日になった。各市町村は、両日を中心に連休中の休日保育や一時預かりを準備している。市部を中心に申請が例年より多い傾向が見られ、このうち松本市と長野市は10連休中の毎日、少なくとも各1カ所を開設。さらに30日と2日は、松本市が4カ所、長野市が2カ所をそれぞれ増やす予定だ。

松本市は例年、1日当たり20人前後を定員としていたが、今年は臨時で受け入れる4園だけで30日に98人、2日に102人の利用申し込みがある。長野市は昨年、多くて1日6人ほどだったが、今年は10人前後利用する見通し。30日は18人、2日は19人の利用申請がある。

上田市も3カ所で10日間毎日対応する予定だが、30日と2日を中心に予約が集中。それぞれ50〜70人の利用申し込みがあり、例年の多い日の2〜3倍に当たるという。

休日保育を10日間受け入れる長野市の「皐月(さつき)かがやきこども園」によると、連休中の保育申請は、介護や医療、美容、飲食、鉄道などの分野で働く保護者からが目立つといい、主任保育教諭の藤沢理絵さん(42)は「今回初めて休日保育を利用する人が多い」と驚く。

保育需要の高まりで、保育士の休日出勤も例年以上に必要になる。松本市は30日と2日だけで計約40人の保育士が対応予定。長野市も一時預かりを含め1日当たり6〜15人ほどの保育士を配置する。自治体側は「ニーズがない日は、休みの保育士を増やすなど柔軟に考えたい」(上田市)としている。

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