10連休どうなる 病院は? 保育園は?

平成から令和に変わるカレンダーのイラスト
中日新聞さま
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皇位継承に伴い、二十七日から五月六日まで十連休となる今年のゴールデンウイーク(GW)。異例の長期休みで、市民生活への影響も心配される。家庭ごみの収集を減らす自治体があるほか、祝日も働く子育て世代には保育園の確保に苦労する人も。行政や各機関も対応策を打ち出してはいるが、市民も休み前に周到な準備と情報収集が必要となりそうだ。

■保育
シングルマザーとして長男(3つ)を育てる名古屋市中村区のエステ店経営菅原光恵さん(40)は、三カ月前の受け付け開始と同時に、保育園に休日保育を申し込んだ。それでも、五月三、四日は満員のためにキャンセル待ちとなり、今月十三日にようやく保育園から空きが出たとの連絡を受けた。

「十連休は稼ぎ時。営業できなければ経営が苦しくなる。子どもを預けられるか心配していた」と菅原さん。一人で切り盛りする店には三月から十連休中の予約の電話が入ったが、子どもの預け先のめどが立っていなかったため、一部を断らざるを得なかった。保育園からの連絡に安心しつつも、「周りでも困っている人は多い」と話す。

保育園側も対応に忙しい。一日に十五人の休日保育を受け入れる同市中区のかわらまち夜間保育園では、五月二~四日のキャンセル待ちが十五人に上っている(二十三日時点)。連休中は、同じ法人が経営する別の三園の保育士に応援に入ってもらう予定だが、職員の振り替え休日を確保する必要があり、五月いっぱいは人繰りに苦労する。

■医療
夜間や休日の医療を支える休日急病診療所。滋賀県彦根市では四月二十八、二十九日と五月三~六日に開所日を限定し、他の日は地域の医療機関や病院で診療してもらう。例年は大型連休も休まず開所するが、今年は地元医師会からの派遣だけでは追いつかないと判断した。ゴールデンウイークは通常の休日の倍近くまで患者が増える見込みで、市健康推進課の担当者は「開業医の協力も得て、なんとか医療体制を確保した」と明かす。

多数の患者が予想される名古屋市では、医師会が運営する急病センター(東区)と一部の休日診療所で医師を増員する。

中部六県(愛知、岐阜、三重、長野、福井、滋賀)は、それぞれホームページで受診できる医療機関を紹介している。

愛知県医務課の担当者は「幼い子どもがいる家庭はあらかじめ医療機関を調べておくと安心。かかりつけ医がいる人は、十連休中の受診や薬の処方について相談しておくと良い」と勧める。

■ごみ収集
可燃ごみは中部六県の75%の自治体が通常通り収集するが、頻度を減らしたり、曜日をずらしたりして対応する自治体もある。

岐阜県海津市は、原則祝日はごみを収集しないが、民間の清掃センターと調整し、特別収集日を設ける。

長野県飯田市など南信州十三市町村のごみ焼却を引き受ける稲葉クリーンセンター(同市)では、改元に伴う影響も。普段は祝日も含めた月-金曜に可燃ごみを受け入れているが、五月一日は領収書を発行する機械の元号を「令和」に変更する作業を行うため、臨時休業する。

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