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神戸市は、待機児童の集中する市中心部や市東部にある3カ所の公園で、保育所を整備する民間事業者の公募を始めた。市では保育所新設などによる受け皿拡大を進めているが、保育ニーズの多い都心部ほど、新設するための土地がないのが課題だった。ジレンマを解消するため、「最後の手段に近い」(市こども家庭局振興課)という都市公園の活用に踏み切った形だ。来年4月の待機児童ゼロを目指しており、公園内の保育所も同時期に開園予定。(長谷部崇)
神戸市の待機児童数は今年4月時点で217人。うち東灘(30人)、灘(41人)、中央(42人)の3区が全体の約半数を占める。
保育所を開く事業者を募っているのは、石屋川公園(同市東灘区、公園全体は約2・2ヘクタール)▽王子南公園(同市中央区、同約1・4ヘクタール)▽生田川公園(同市中央区、同約2・5ヘクタール)-の3カ所。市内の公園の中でも比較的利用者の少ない場所を選んだという。
いずれも公園の一部を使い、敷地面積は約500平方メートルを想定。保育定員は30~40人程度とする。事業者は公園の使用料を市に払う必要があるが、建設費は国の交付金などで少なくとも4分の3が補助される。
公園内の保育所設置はかつて国家戦略特区のみで認められていたが、2017年に都市公園法が改正され、「敷地面積が広場の3割以内」などの条件をクリアすれば設置可能になった。
国土交通省によると今年4月時点で、公園内に設置された保育施設は全国23カ所(特区制度利用分を含む)。兵庫県内では18年4月、西宮市で特区制度により公園内に保育所が開園した。神戸市で完成すれば、県内2例目となる見通し。
都市部の保育所を巡っては近年、子どもの声が「騒音」として、近隣住民とトラブルのもととなり、施設新設の障害になるケースもある。神戸市は既に候補地とした3カ所で、近隣の住民団体に計画を説明。保育所の新設について理解を示す声が多いとしている。
ただ事業者には、送迎の路上駐車などを巡って苦情が出ないよう対応を求める方針。また、公園には不特定多数の人が出入りするため、防犯カメラ設置などの安全対策も条件とした。
国交省などによると、神戸市は、市民の休養や運動のために国や自治体が設置した「都市公園」の面積が全国20政令市で最も広い(17年度末)。同市によると、他の公園にも保育所を広げる計画は今のところないという。
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