千歳市職員・小島さんが保育士資格 育休中に独学で取得、子育て実体験生きる

勉強のイラスト「テスト勉強・女の子」
苫小牧民報さま
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千歳市こども福祉部こども政策課の主任、小島優子さん(35)が、育児休暇中に保育士資格を取得した。こうしたケースは同部初。市販の教科書を活用した自宅での独学で合格し、「知識があると、周囲の信頼も得られ、子供の反応の予想もできて子育てがより楽しくなる」と語る。

小島さんは、東京都内でシステムエンジニアの経験を経て、2014年に入庁。その後、総務部行政管理課情報システム係に配属。19年5月1日付の人事でこども福祉部こども政策課こども政策係へ異動になった。「子供に抱っこをねだられたら、絶対に受け付けるようにしている」という小学2年と3歳の2児の母でもある。

15年9月に第2子を出産。赤ちゃんを寝かせようとしても、布団に下ろした瞬間に泣くこともしばしば。「泣くと分かっていても、体がすごくつらかった」と振り返る。そこで発想を転換し、何か起きていなければいけない理由をつくればいいのではないか―と思い立った。選んだのが保育士資格だった。

また、取得理由には、育休を取らせてくれた職場への感謝の思いもあった。役所には、福祉に関連する部署も多い。今後の業務に生かせる資格を得ることで「ポジティブに育休復帰を迎えたい」と考えた。

試験は、筆記と実技。赤ちゃんがそばを離れると泣くため、試験の2日前まで鉛筆を持つことができない状態。さらには、子供を抱いたり、おんぶをしたりしながら覚えた。この間、子供の年齢に応じた発達の仕方など「実体験がそのまま勉強に生きていて、子育て経験者なら分かっていることも多かった」と振り返る。

実技は音楽表現、造形表現、3歳児クラスの子供に3分間の話をすることを想定した言語表現の項目からなり、その中から二つを選択する。小島さんは、ピアノを習っていた経験から音楽表現で弾き歌いを選択。また、言語表現では、子育て経験から3歳では話の内容を理解し切れない―と考え、擬音を足す発話を試みて合格した。

試験内容は、保健、食と栄養など子育てに役立つ内容も出題されていた。子供たちが大きくなったら「ママは、あなたたちが、かわい過ぎて頑張れたのよ」と話す日を楽しみにしている。

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