保育園が14園オープン予定も未入所児童数が上回る




NetIBNews様
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 福岡市では、2020年4月開設予定の認可保育園が14園控えている(下図対象)。


福岡市公表資料参照
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 定員数が最も多いのは、福岡市西区田尻で計画されている「(仮称)元岡きらきら保育園(運営:社会福祉法人 望会)」で105名。JR「千早駅」側の福岡市東区千早4丁目では、社会福祉法人エテルマム保育会が「(仮称)千早 天星丸保育園(定員75名)」を開設予定。天星丸保育園としては福岡市南区についで2園目となる。

 福岡市公表の「平成31年度 保育所入所申込状況について」によると、同年度の待機児童数は20人、未入所児童数は1,272人で、それぞれ前年度よりも減少している。福岡市では待機児童ゼロに向けて保育園の拡充や、保育士の確保に注力しており、一定の成果があったと言える。

 しかし、上記開設予定の保育園の総定員数は1,175名で、全て計画通りに開園したとしても、97名の児童が依然入園できない計算になる。無論、「認可外保育施設」を利用するという選択肢もあるため、一概には言えないが…。

 また、対象年齢人口の推移を見てみると、減少傾向にあることがわかる。


福岡市公表『登録人口(行政区別)』参照:16~18年は12月末、19年は6月末時点の数字
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 福岡市が公表している「福岡市の将来人口推計について」によると、市の人口のピークは35年で約160万人。ところが、0~14歳までの人口はそれよりも15年早い20年、つまり来年のオリンピックイヤーをピークに減少局面に入ると予想されている。

 福岡市が公表している数字を参考にすれば、保育園整備はまだ十全とは言えない状況であるが、着実に人口減少、特に年少人口の減少は進行している。受け皿の確保を進めると同時に、需要減退後を見据えたまちづくり計画を描いておくことも必要だ。

【代 源太朗】
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