200時間が数時間に短縮 保育所入所選考にAI導入へ 伊丹市


コンピューターを使うロボットのイラスト

神戸新聞NEXT
------------------------------------------------------------------------------------------------

兵庫県伊丹市は本年度から、保育所の入所選考作業に人工知能(AI)を導入する。入所希望者の各保育所への割り振り作業は、これまで複数の職員が延べ約200時間も費やしていたが、AIに任せることで数時間に短縮。申し込みの締め切りから約2カ月かかっていた保護者への結果通知も、本格稼働する来年度以降は約2週間早まる見込みという。(伊丹昭史)

 同市は年度当初の待機児童が本年度まで3年連続でゼロ。4月入所の希望は前年12月10日前後まで受け付け、2月上旬に結果を知らせてきた。

 表計算ソフトなどを使い、1100人前後を約40施設に割り振り。保護者が申請できる希望施設数は無制限で就労状況なども異なるため、作業は膨大になる。保護者が復職できるかどうか、不安を感じる期間も長くなっていた。

 市は今年10月の国の幼児教育・保育無償化に伴うシステム更新で、民間からAIのシステムも導入。入所希望者の保育の必要度や希望状況などを入力すると、AIが割り振る。

 来年4月入所を選考する本年度は、検証の必要から従来通りの作業も行うため、結果通知の時期は従来と変わらないものの、2020年度からは短縮できるという。

 市の担当者は「各家庭にはさまざまな事情があり、数が膨大になっても間違いがないよう入念にチェックしてきたが、AIで職員の負担を減らせる。保護者の不安軽減は子育て支援にもなる」と期待している。

------------------------------------------------------------------------------------------------

コメント