ドキュメンタリー映画「ゆうやけ子どもクラブ!」 都内、横浜で上映

泣きながら映画を見る人達のイラスト(感動)



東京新聞
------------------------------------------------------------------------------------------------
 障害児が放課後や学校の長期休みを過ごす「放課後等デイサービス」の活動を追ったドキュメンタリー映画「ゆうやけ子どもクラブ!」が、十六日から東京都内などで公開される。井手洋子監督は「映画を見た人が、子どもの多様性や障害児の放課後活動の必要性に目を向けるきっかけになれば」と期待する。 (小形佳奈)

 井手さんは二〇一七年冬から一年半かけ、ゆうやけ子どもクラブ(小平市)で自閉症や知的障害がある子どもたちを撮影した。

 冬の公園でひたすらダンゴムシを探す子、音に敏感で他の子と離れて給湯室にこもる子、職員から注意を受けると叫びながら自らをたたこうとする子…。

 職員がひとりひとりの個性に合わせて活動を考え、他者との関わりが持てるよう、ゆっくり導いていく様子を映し出す。

 一日中、黙々と積み木をする男子に十カ月後、再びカメラを向けると、積み木の作品が直線的なものから立体的になり、大きな声も出せるようになっていた。

 仲間の輪をいつも離れたところから見ていたその子が、フォークダンスに加わり、それを職員たちが自然に受け入れる様子もカメラは捉えた。

 国の制度である放課後等デイサービスは、昨年四月の報酬改定で、障害の重い子どもが半数未満の施設は報酬が大きく減らされた。

 映画では、ゆうやけ子どもクラブ代表の村岡真治さん(61)が職員会議で「(半数未満と認定されれば)年間七百万円の赤字になる」と危機感を訴える場面もある。「ゆうやけを取り囲む社会も観客に感じ取ってもらいたい」と井手さんは狙いを話す。

 上映時間百十二分。十六日~十二月六日が中野区のポレポレ東中野、十一月三十日~十二月十三日は横浜市中区のシネマ・ジャック&ベティで上映予定。


------------------------------------------------------------------------------------------------

コメント