我が子に「早期教育」を施す母親たちそれぞれの思い


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脳や体の発達を目的に、幼少期から子供の認知能力や想像力を養い、就学前の子供たちが取り組む「早期教育(幼児教育)」。その効果はどれほどのものなのだろうか。我が子に早期教育を施す熱心な母親たちに、その実態を聞いた。

 都内近郊で3歳の子供を育てているのは、30代の専業主婦・Aさん。体操教室や知育教室など計3教室に通わせているAさんは、早期教育の実情についてこう話す。

「幼少期の教育の効果が分かるのは、子供が大人になってから。そのことを理解しながらも、少しでも他の子に“差”を付けられたくないという考えから通わせています。女の子は知育教室、男の子は有り余る体力を発散させつつ、基礎体力がつく水泳や体操などの教室が人気ですね。金銭的に余裕のある家庭ほど早期教育に熱心のようで、月に数万円するような教室に通わせています」(Aさん)

 能力の成長以外のメリットも多いと、Aさんは語る。

「子供にとっては、先生や友だちとの世界を広げる機会。挨拶も出来るようになり、人見知りも解消されました。また授業中は、常に子供と一緒にいる親にとっても貴重な時間。美容院や買い物に行って、リフレッシュしているお母さんも多いようです」(Aさん)

 知育教室では、どのような授業が行われているのか。2人の子供を通わせている20代の専業主婦・Bさんに話を聞いた。

「知育教室は、子供たちの五感を刺激して、成長するためのきっかけを与えることが目的。授業は年齢別に分かれており、数の数え方や、鳥や海の動物などの分類などの幼稚園で習うような内容を、先んじて教わっています。料金は、1人7000円の月謝のほか、教材費が年間で5万円ほどかかるので、決して安くはありません。ただ、親が教えると、どうしても『親の目線』で指導してしまう。精通した資格者に任せた方が安心なので、子供を預けている部分もあります」(Bさん)

歳の子供を持つ共働き家庭の30代の会社員女性・Cさんは、英語教材を複数購入。毎日最低でも30分は学習のための時間を作っている。

「グローバル化を考えると、英語教育は必要不可欠。生後7か月までに『英語耳』を作ることの重要性を聞いたので、音声と映像コンテンツを中心とした学習を始めました。当初はYouTubeの英会話チャンネルを見せていましたが、体系的な教育ではないので不安がありました。きちんした英語教育を施したいという思いから、知名度のある教材を複数購入しました」(Cさん)

 Cさんの家庭で購入したのは、小学校就学前までが対象となる20万円の教材と、人気キャラクターが登場する高校卒業分までの100万円の学習教材だ。

「どちらもコンテンツの中身に大差はない印象ですが、特に不満もありません。普段は騒いでいますが、動画を見ると大人しくなり私も家事もしやすいので、その点では満足しています。早期教育に意味がないという意見もありますが、子供にはどんどん成長して欲しいので、これからも続けようと思っています」(Cさん)

 子供自身の希望で習い事を始める例もある。20代専業主婦・Dさん家庭の場合、3歳の娘の志願により、バレエ教室へ通うようになった。

「きっかけはテレビの子供番組。本人がやりたいと行ったので、体験教室から始めました。指導は厳しく、保護者は建物の入り口にすら入れない。そのためか自主性が育まれていると感じます。知らない世界を覚えて帰って来る子供を見ると、頼もしく感じます」(Dさん)

 早期教育は子供の能力や社交性を伸ばすだけでなく、親が子供の将来について安心できる材料になっている側面もあるようだ。


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