浜松市議会 市長が施政方針表明


中日新聞
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 浜松市の鈴木康友市長は二十七日の市議会二月定例会本会議で、二〇二〇年度の施政方針を表明した。持続可能な開発目標(SDGs)の広がりと急速に進む技術革新に触れ、「時代の変化を好機と捉え、真正面から向き合う。イノベーション(技術革新)の活用や知恵を結集し、より住みやすく、生きやすい、活力ある地域社会の実現を目指してチャレンジを積み重ねる」と決意を述べた。

 約三十分間にわたる演説の前半、多文化共生や持続可能な森林経営、再生可能エネルギー導入の推進といったSDGsの関連施策と、先端技術を活用する政令市初の「デジタルファースト宣言」に基づく取り組みを説明。その上で、本格的な人口減少時代を迎え、将来の移住にもつながる「関係人口」の創出・拡大といった新たな視点を導入し、「多様性とイノベーションで理想の未来を創造」を二〇年度の重点化テーマに掲げることを強調した。

 重点施策と主な事業は七分野を示し、産業経済では、外国人の雇用・就労に関する新たな相談窓口設置や、市内のものづくり企業と全国のベンチャー企業の共同開発支援、浜松城築城四百五十年記念の天守閣展示リニューアルを行うとした。子育て・教育は、保育所の待機児童解消に向け、施設整備による定員増や保育人材確保に意欲を示した。

 行政区再編については「最重要課題であり、結論を導き出すよう、引き続き市議会と協議を進めていく」と述べた。

 本会議では、一九年度一般会計補正予算案など二十五議案を可決。三千四百九十五億円の二〇年度一般会計当初予算案など四十議案を上程し、各常任委員会に付託した。

(原一文)

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