「自分を人間と思っていた」 園児と共に大きくなったミニブタ 子どもたちに見守られ天国へ


沖縄タイムス
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沖縄宜野湾市の大山幼稚園でかわいがられていた雌のミニブタ「ぷりんちゃん」が14日、14歳でこの世を去った。ミニブタの寿命は10~15年といわれ、ぷりんちゃんはおばあちゃんだった。伝え聞いた卒業生や保護者が見守る中、遺体を軽トラックに乗せた宮城信夫園長は「プップー」とクラクションを鳴らして別れを惜しんだ。園には子どもたちから、ぷりんちゃん宛ての手紙や絵が次々届いている。(中部報道部・平島夏実)

 ぷりんちゃんは生後まもなく、園にやって来た。当時の副園長の安里美佐子さん(69)が自宅で飼っていたミニブタの2代目。初めはウサギ大だったが、最期の体重は100キロを超えた。

 牛乳が大好きでどんどん大きくなり、水に切り替えてダイエットしようとしたものの失敗。学校給食の残りに慣れてしまったため、スーパーでもらうキャベツの外葉は残しがちだった。給食のデザートのプリンを頬張り「共食い状態」になる日や、好物のアサガオを求めて隣の大山小まで歩いていく日もあった。

 ぷりんちゃんの死を知って放課後に園へ寄った大山小1年の平田紗希さん(7)は「私もおなかすいた時、ご飯2杯くらいおかわりするけどさ。ぷりんちゃんみたいにあんなにバクバク食べるっていいなあ」と懐かしんだ。

 「ぷりんちゃんは、自分を人間だと思ってましたよ」と話すのは仲本りち副園長(45)。小さい頃は、子どもたちと一緒に滑り台を滑った。夏場は当たり前のようにクーラーの効いた園舎に入ってきて、一緒に授業を受けようとしたことも。子どもたちに名札やリボンを付けてもらったり、マフラーを巻かれたりして喜び、「ぷりんちゃん」と呼ばれると顔を上げて返事をしていたという。

 6月に入ってからは食欲が落ち、足取りがおぼつかなくなっていた。大山小1年の石川莉桜(りお)さん(7)は空っぽになった豚舎をのぞき込み「お母さんさ、ぷりんちゃんの背中に乗せてもらったことがあるんだって!  私も乗せてもらいたかったけど…今までありがとう」と手を合わせた。

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