子供の居場所を守る 「ウィズコロナ」の中の学童保育【愛媛・松山市】


テレビ愛媛
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新型コロナによる臨時休校が続いたなか、共働き世帯などの子供たちの拠り所になったのが『学童保育』です。学校が完全再開した今も、放課後の子供たちの居場所として新しい生活様式の中で運営を続けています。

子供たちが放課後に集まってくるのは、松山市畑寺にある民間の学童保育「g‐kids」。「学童保育」は共働きの家庭などから児童を預かり、支援員のもと宿題をしたり遊んだりしながら過ごす場所です。松山市内でも小学校が先月25日に完全再開したなか、この日も学校を終えた子供たちが姿を見せました。

「g‐kids」には今、小学1年生から5年生の児童25人が利用。密集を防ぐことは難しいため、その分手洗いやアルコール消毒や30分ごとの検温など感染予防を徹底しています。

児童「ミッピー!」「ねえ、ミッピー!」

子供たちから「ミッピー」と呼ばれているのは代表の高田ミナさん。新型コロナで変わる生活の中、子供たちの心の変化を感じたといいます。

g-kids・高田ミナ代表「例えばニュースなんかでも常にコロナのニュースばっかりしてるじゃないですか。それをやっぱりちっちゃい子、1年生なんかは見ていると、『もう聞きたくない』って言ってる子もいるんです」

高田代表は「ウィズコロナ」を求められている今、子供たちが色んな場面で不安を抱えていると実感。『イライラしない』『今は我慢しないといけない』『誰々と遊んじゃだめ』などの言葉は子供を追い込みかねないと警鐘を鳴らします。

高田代表「一緒に『さみしかったよね』『会いたいよね』とかってことを言葉にしてあげたら、子供たちはちょっとは救われるし、お母さんたちも救われるんじゃないかと」

スキンシップをとり、子供たち一人一人と向き合うことを大切にしてきた高田さん。しかし感染対策を考えると今はそれさえ難しい状況です。高田さんはずっとあるジレンマを感じていました。

高田ミナ代表「コロナのことがあって、うちにも通ったことがないお子さんからのお問い合わせが多くあったんです。それが正直うちは受け入れができなかったんですね」

受け入れができなかった理由は…

高田代表「私が今守らないといけない子たちは、今通ってくださっている保護者のお子さんだったりとか、今通ってくださっている保護者の仕事支援を大切にしようというところを正直3月に思った」

心がゆらぎながらも受け入れを断念。しかし保護者や子供たちにとってg-kidsは間違いなく大きな安心の場所でした。

保護者「学校の学童だけじゃ、勤務時間的にまかないきれなかったので、お迎えとかがまにあわなかったりとかで、それでg-kidsさんが預かってくれるというのは最悪何とかなるなっていう安心感はすごくありましたね」

高田代表「お母さんたちが帰ってきた時に『大分きょうは病んでるな』っていう時とかは極力、笑い話をしたりなどしながら、ちょっとほっとして帰ってもらえてたらいいなと思いつつやってます」

コロナで変わる日常の中、子供たちの居場所を守るため高田さんたちの毎日は変わらず続きます。


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