2~3歳ならではのオムツはずれ成功の秘訣


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オムツで排泄している子どもにとって、トイレは未知の場所。2~3歳の場合は、1~2歳よりも言葉の発達が進んでいるので、トイレの意味を楽しく理解できるよう少しずつ促していきましょう。それと同時に、「自分は赤ちゃんじゃない」というプライドを上手にくすぐってあげることが、2~3歳の子どもに合った始め方だといえます。

ポイント1…トイレの意味や必要性を理解させてあげましょう
 とりあえずトイレに行き、便座に座ったものの、子どもが興味をもたない…というのはよくあること。その場合は、「みんなトイレへ行っているね。何をしているのかな?」など、トイレの意味を楽しく伝えてあげましょう。 

また、トイレそのものの意味がわかっても、「自分もするんだ」とは思わないことも。そんなときは、「お兄ちゃんお姉ちゃんはみんなトイレでおしっこするよ」「オムツは赤ちゃんのものだから、もうお別れしようか?」と伝え、子ども自身にオムツとの別れを決意させるのもいいでしょう。ただ、子どもは親の気持ちにとても敏感なので、あくまでも緊張はさせない程度に促してあげてください。

ポイント2…子どものプライドをくすぐって気持ちを盛り上げましょう
 2歳を過ぎると、子ども自身の中で「自分はもう赤ちゃんじゃない」というプライドが強まっているので、そこを盛り上げてあげるとスムーズにオムツはずれを始められる場合が多いです。 

例えばパンツを履かせるときに「オムツじゃなくてお兄ちゃん用のパンツになるんだよ。よかったね?」と言ったり、トイレへ行ったときに「赤ちゃんと違って、トイレでおしっこできるのカッコイイね?」などと、満足感を得られるような言葉をかけてあげると子どもは誇らしくなり、パンツやトイレに対して前向きなイメージをもってくれるはずです。 

その分、「はやくしなさい」と焦らせたり、失敗を叱ったり、他の子と比べたりしてしまうと、プライドが傷ついて意欲がそがれてしまいますから、どんなときも心に余裕をもって接してあげられるといいですね。

 まだまだ十分に自分の気持ちを伝えられるわけではないものの、「赤ちゃんとは違う」という自我がはっきりとしてくる2~3歳の時期。それを決して否定することなく、「大きくなったね」と上手に盛り上げて、オムツはずれへの意欲を高めてあげましょう。

プロフィール
塩谷香
東京成徳大学子ども学部教授。児童学修士。東京都品川区旗の台保育園長ほか、二葉すこやか園保育室長として幼保一体型施設の開設に尽力。長年保育の現場に携わってきた。

※この記事は「ベネッセ教育情報サイト」で過去に公開されたものです。


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