園児の「密」どうすれば…悩む保育園 猛暑でマスク着用難しく


熊本日日新聞

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 熊本市東区の保育園での保育士の新型コロナウイルス感染は17日までに4人となった。保育園では一人でも感染者が出ると感染拡大の恐れがあるため、県内の保育関係者は園児のマスク着用や3密回避など感染対策に頭を悩ませている。

 「第1波よりも各園の緊張感は高まっており、手洗いや消毒の徹底をお願いしている」と県保育協議会の本藤潔会長(54)=菊池市。しかし、関係者らは「園児のマスク着用や密回避の徹底は難しい」と口をそろえる。

 幼保連携型認定こども園やまなみ(熊本市東区)では、おやつの時間に6人掛けテーブルに3人ずつ。クラスの活動も通常より多い班に分けて活動する。

 手洗いや消毒、検温も含めて「最大限の対策」を取るが、園児の密は避けにくいという。そもそも、ソーシャルディスタンスを園児たちに求めること自体難しい。

 「絵本の読み聞かせの時など集まってしまう。子どもも楽しんでいるので止めるのは難しい」と保育士の富田千代美さん(56)。連日の猛暑で、熱中症対策のためにマスクの着用も強制はしていない。

 菊池市の福本保育園も、熱中症対策のため園児のマスク着用は求めず、職員も屋外では外す。3密防止は屋外で過ごすことが好ましいが、猛暑のため屋内で過ごす時間が多くなっているという。

 日本小児科医会は、窒息や熱中症の危険があるとして、2歳未満児はマスクの着用をやめるべきとの見解を公表している。

 県保育協会の福嶋義信理事長(56)=合志市=は「どこの園も対策の努力はしている。職員が感染源とならないよう引き続き体調管理に気を付けていきたい」と話す。

 熊本市は登園自粛を今のところ求めていない。市保育幼稚園課は「保育園は仕事を持つ保護者支援という社会基盤を支える重要な施設。今回はコロナ対策の徹底を再度呼び掛ける」と話している。(平澤碧惟、豊田宏美)


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