街ぐるみで子ども支援 兵庫・西宮市で初、民間運営の「学童保育」登場


神戸新聞NEXT
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 兵庫県西宮市初の民間の事業者が運営する学童保育所「放課後クラブいつざいや」(同市甲東園1)が、地域住民らと街ぐるみで子どもたちの見守りに取り組んでいる。今年4月の開所から半年が経過。地元の大学生スタッフらが中心となって、スポーツ指導や英語教室など、さまざまな取り組みを行っている。(村上貴浩)

 同所は、2016年から発達障害の児童を対象に放課後等デイサービスを運営する「エムステージ」が開所。西宮市内の小学校に通う1~4年生の児童で、保護者が日中に家を空ける家庭を対象としている。平日は午後2~8時ごろまで、土曜は午前中から子どもを預かり、放課後児童支援員の資格を持つ5名と大学生スタッフ約50名が在籍している。保育料は西宮市の学童保育と同じ基準という。

 今年4月、新型コロナウイルス感染症の影響により、全ての小学校が休校になる中で開所した。休校中は毎日午前8時から児童を預かった。新型コロナの感染が広まる前から市と連携し、他の感染症への対策を徹底していたため、開所が可能になったとする。

 現在は近隣6小学校の児童25人が利用する。おやつや宿題の時間などの基本的な時間に加えて、火曜と木曜は英語教室、金曜はプロのアーティストによる絵画教室といった特別な時間も設けられており、子どもたちが興味のあることに挑戦できる環境を整えている。

 大学生スタッフたちの中にはラクロス部や野球部、陸上部の部員らがおり、それぞれの競技を教えるなどしている。また、地元住民らの支援も手厚く、本や文具などはほとんどが寄贈され、地域ぐるみで子どもたちを見守っている。

 運営会社社長の伊東永善さん(52)は「地元住民や大学生、市に支えられているので、改めて感謝したい。これからも保護者が安心して仕事に取り組むための保育環境を作っていきたい」と力を込めた。
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