「気づいてますか? ウイルスよりも恐ろしいその言葉」 コロナ差別解消へ群馬県保育協議会が啓発


上毛新聞


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 新型コロナウイルス感染症に関連した差別や偏見の解消に向け、群馬県保育協議会(深町穣会長)が啓発用ポスターを作製した。検査で陽性が判明した保育士の勤務先に苦情めいた問い合わせが寄せられるケースもあり、対策を徹底しながら運営する現場は疲弊しているという。ポスターを通じ、誰でも感染する可能性があることについて理解を広げたい考えだ。

◎保育園へ心ない問い合わせ 「現場もおびえている」
 キャッチコピーは「気づいてますか? ウイルスよりも恐ろしいその言葉」で、88点の応募の中から選んだ。

 同協議会は22日、前橋市の群馬県社会福祉総合センターで表彰式を開き、キャッチコピーを考案した高崎市島野町のこども園、ひよこプリスクール分園「Teku Teku」の保育士、鎌田綾さん(42)を表彰し、記念品を贈った。

 鎌田さんは、家庭でも身近な問題として考えを出し合い、言葉は救いにも凶器にもなるという思いを込めた。「身近に感染者が出ても、その人のせいじゃないよと温かい声を掛けてあげたい」と話していた。

 同協議会の関係者によると、コロナ差別などを巡り、感染者が出た施設に「保育士の買い物先を教えてほしい」「どういう管理をしてるのか」といった問い合わせが相次いだという。

 深町会長は「現場もおびえている。誹謗(ひぼう)中傷する人がいると、園も名前を出しにくくなる」とし、「保育現場に限らず、感染した人が口に出しやすくなるようにしたい」と訴えた。

 ポスターは約800部作製し、保育園やこども園、保育士養成校などに配布する。


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