建築の魅力、絵本で紹介 県建築士会青年委、初めて制作


北國新聞社


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県建築士会青年委員会は22日までに、子どもに建築業の魅力を伝えるオリジナル絵本の第1弾を完成させた。金澤町家を舞台に伝統的な建築物や工法を紹介し、建物をつくる仕事への関心を誘う内容で、建築士会が絵本を制作するのは全国で初めてという。県内の幼稚園や保育所に無料で贈るほか、23日は金沢市内で初の読み聞かせ会(北國新聞社後援)を開き、将来的な業界の担い手確保を目指す。

 絵本のタイトルは「おばあちゃんのまちや」で、少年が祖母の住む町家でさまざまな「妖怪」に出合うストーリー。登場する妖怪は古い建築物の特徴をモチーフとしており、しっくい塗りの壁は「ぬりかべ」、土間のたたきは「たたきなめ」といったキャラクターになっている。

 制作は昨年、団塊世代の退職による業界の人材不足を受けて青年委が企画。設計事務所や施工会社に勤める14人が実行委となり、物語を考えた。イラストは公募で選ばれた金沢市内在住の女性が手掛け、実行委が監修した。

 500部を用意し、県内の幼稚園や保育所には1施設につき1冊まで無料で進呈する。同時に希望に応じて読み聞かせ会を行い、第1回は23日に伏見幼稚園で開く。それぞれ建築士会のホームページで申し込みを受け付ける。

 実行委では第2弾以降の制作を計画中で、橘裕之実行委員長は「古い家の良さや、昔からの建築にまつわる言葉に親しんでほしい」と話した。


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