子供のお手伝い、どうほめる? 育児からビジネスまで使える「ほめる」ときの注目ポイント


文春オンライン


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子供を権利を持った一市民とみなし、ほめるときも叱るときも、子供の自主性を伸ばすことを意識する。オックスフォード大学で児童発達学を修め、現在はカナダの大学で幼児教育の教員養成に携わる著者は、モンテッソーリ教育、レッジョ・エミリア教育をベースに、大人のエゴを押し付けて子供の動機づけを誘導するような従来の教育とは違う育児の方法論を提示する。

「子供の自主性を尊重する理論を紹介した本はほかにもあるのですが、本書は著者の教員としての経験を活かし、『声かけ』という形で理論を実践に落とし込んでいる点が特徴です」(担当編集者の大竹朝子さん)

 たとえば、子供がお手伝いをしたとき、ただ〈さすが〉とほめてもおざなりで、子供に自分自身の長所が伝わりにくい。代わりに著者が推奨するのは、〈自分から挑戦してくれたんだね〉のように、プロセスに着目した声かけだ。

 主な読者層は30代・40代の子育て世代。教育を扱った本の読者は女性が中心だが、本書は男性読者の比率が4割と高めだ。

「男性読者に受ける理由のひとつは、内容が科学的なエビデンスに基づいている点。もうひとつは、ビジネスシーンでの需要です。本書の内容は、アクティブ・リスニングやプロセスの評価といった、近年のビジネスの考え方にも通じるようですね」(大竹さん)

2020年4月発売。初版6500部。現在13刷8万部(電子含む)


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