子どもの「やりたい」を頭ごなしに否定しない 保育のプロが心がける“対話”のメソッドを描いた漫画に「私も気を付けたい」


ねとらぼ


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子どもの希望はできるだけかなえてあげたいけれど、実際は「ダメ」「できない」と伝えなければならないことも。そんなとき頭ごなしに否定するのではなく、せっかく芽生えた「やりたい」気持ちを大切にする方法はないのでしょうか――。

 保育者のきしもとたかひろさんは、子どもとの“対話”で心掛けていることを漫画に描いています。

 作者のきしもとさんは、子どもたちとの会話を通じてあることにふと気付きます。「○○したい」と望む子どもに「いいよー」「それはムリやな」と答えるだけのやりとりは、ただ“許可”を与えているだけで、“対話”になっていないのでは?

 それからきしもとさんは、以下のことに気を付けるようになりました。

 子どもの希望をかなえてあげられない場合、まずは「うんうん○○したいよなあ」と、気持ちを受け止めてあげる。そして、ただ「できない」と伝えるのではなく、なぜ難しいのか現在の状況を理解してもらう。そのうえで「どうすればできるか」一緒に考えてみる。

 また、もしもOKを出せる状況でも、「いいよ」という上からの“許可”ではなく「やってみようか」と同じ目線で声がけするようになったといいます。

 一方的に「いい、ダメ」と言うのではなく、対話を通じて少しでも子どもの気持ちを尊重できれば、「次も相談してみようか」と思ってもらえるのではないかはないか――ときしもとさん。

 もちろん対話が苦手な子もいるので、言葉でのやりとりにこだわらず、子どもの「自分の思いが尊重される、大事にされる」という経験を大切にしたいと結んでいます。

 子どもとの会話では、大人の都合や価値観をもとに、つい「○」か「×」で答えてしまいがち。しかしそれでは「どうせやらせてもらえない」という諦めの気持ちを生んでしまいかねません。気持ちに寄り添うきしもとさんの心掛けは、子どもの自主性を育むことにもつながりそうです。

 漫画の読者からは「『対話』を私も意識していきます」「『許可』するということは、大人が自分の価値観に基づいて善悪を判断しているとも言えるのかなと感じました。」「大人同士もこのやりとりができたら素敵な世界になりそうですね」など共感するコメントが寄せられています。

 きしもとたかひろさんは、子育てに関する気付きを「grapee」内のコラムで発信中です。

作品提供:きしもとたかひろさん

作品提供:きしもとたかひろさん


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