一人で着替え、できるようになった事例も 子どもの行動チェックリスト運用、埼玉・入間の保育所で成果


埼玉新聞


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保育所に通う子どものうち着替えが進まないなどの「気になる行動」を観察し、個別の指導計画を作成するためにツール「CLM(チェックリストイン三重)」を埼玉県入間市の公立保育所で実地運用した取り組み成果報告会が、同市上藤沢の市健康福祉センターで行われた。指導に当たった保育士が、一人でも着替えができるようになった子どもの事例などを紹介。市は「自己肯定感を向上させ、できることを伸ばしたい」とし、CLMを市内の全保育所で取り入れることを目指している。

 市によるとCLMは全ての子どもの成長・発達のため適切な支援を行うことを目的に三重県が開発、推進している手法。「先生の指示を聞いて行動できない」「落ち着きがなくよく動く」「ごっこあそびが出来ない」など16の項目でどのような支援が必要かを考え、それぞれの児童への支援計画を立てる。同県では全ての市町で行われていて、国立障害者リハビリテーションセンター学院(所沢市)もカリキュラムに取り上げているという。

 入間市は同学院と連携協定を昨年3月に締結。県内では初めてCLMを活用した児童支援に対する取り組みを試験的に始めた。

 報告会では実際に取り組んだ同市立藤沢第二保育所の保育士が実践内容を報告した。児童に対して出来ることと出来ないことを細かくチェックし、指導方法を考え実践。支援前は保育士の声掛けがないと着替えが進まなかった子どもが一人でも着替えが出来るようになったり、笑顔が増えるなどの効果があったとことが紹介された。

 昨年10月から半年間取り組んだ結果、不安を抱えていた子どもが自信を持って保育生活を送れるようになったという。

 市は本年度二つの公立保育所でCLMを試験的に運用してきたが、今後は全ての保育所に展開し、保育の質の向上を図りたいとしている。


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