「子育て」「家事」で苦しむ親の姿は子に悪影響、どう対処したらいい?


オトナンサー


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 本来は楽しいはずの子育てで苦しんでいる人がたくさんいます。特に、そのような傾向は1人で子育てをする母親や父親、あるいは夫婦共働きなのに「ワンオペ育児」(夫婦のうちどちらか一方に子育てと家事の負担が集中すること)に陥っている人に多く見られます。親が苦しんでいる姿は当然ながら、子どもの発育に悪影響を与えるので何とかしたいところです。そこで、今回は「子育て」と「家事」の負担を減らすための工夫や、子育てに悩んだときの対処法について紹介します。

完璧主義になる必要はない
 まず、家事や子育てのワンオペに陥らないためには、夫婦で子育てと家事を分担するのは当然のことですが、夫の理解がイマイチというケースが多くあります。その場合、まずは、子育てと家事で必要な仕事を具体的にまとめた一覧表を作ることをおすすめします。

 実際はやっているのに細か過ぎて忘れがちな、いわゆる「名もなき家事」にも名前をつけて一覧表に載せましょう。例えば、「風呂の排水溝の掃除」「通販の段ボール箱をつぶす」「三角コーナーの生ごみをごみ箱に入れる」などです。「一覧表を夫に見せることで初めて仕事の多さが分かってもらえた」という話もよく聞きます。それを元に夫婦で話し合って、お互いの分担を決めましょう。

 また、夫を上手に褒めることでやる気にさせた例もあります。以前、筆者が聞いた話ですが、共働きのワーキングマザーのSさんはある日、リンスの詰め替え中にリンスの液体をこぼしてしまいました。すると、夫が「もったいないじゃないか」と叱ったそうです。Sさんが切れそうになるのをこらえて、「じゃあ、見本を見せて」と言うと、夫が上手に注ぎました。そこで、Sさんは夫を褒めまくり、以後は夫がその手の仕事を全て行うように誘導することができたそうです。

 子どもができることは子どもに任せるとよいでしょう。筆者は以前、「通販の段ボール箱をつぶす仕事を子どもの仕事にしたら、子どもが喜んだ」という話を聞いたことがあります。洗濯物を取り込んだ後で、裏返しになっている洗濯物を見つけて表に戻す作業を喜んでやってくれる子もいます。

 Kさん(女性)の家では「風呂掃除をするときに水鉄砲を使ってもいい」というルールを設けたところ、子どもが毎日喜んで風呂掃除をやるようになったそうです。「バスタブなどを洗った後に、残っている浴室用洗剤を水鉄砲で洗い流すのが非常に楽しいから」だということでした。

 父親と息子にきれいな雑巾を渡して部屋の掃除をさせ、10分間でどちらが雑巾を汚れで黒くできるのか競争させている家もあります。2人で床や棚、窓枠などを一生懸命雑巾で拭いてくれるそうです。このように、ちょっとしたゲームのような感覚で楽しくできるものだと子どもは喜んで取り組みます。

 なお、子育ても家事も完璧を目指さないことが大切です。当たり前と思っていることの中にも省けるものはありますので、一度ぜひ見直しをして負担を減らしましょう。例えば、「掃除は毎日やるのではなく、2日に1回にする」「洗濯物は畳まない」などは負担を減らす上で有効です。

「トイレにマットを置くのをやめたら、洗う手間が省けたし、トイレ掃除も楽になった」という声もあります。「家事 見直し」「家事 やめる」などとネットで検索すれば、他にもいろいろな事例が出てきます。最近、著しく進化しているといわれる家電製品に頼るのもいいでしょう。例えば、掃除ロボットや食器洗浄機など家事の負担を減らせる家電はたくさんあります。


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