イヤイヤ期の対処法は「共感」「待つこと」大切に 西宮の保育士・中田さん





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寝ない、食べない、着替えない…。“魔の2歳”とも呼ばれる「イヤイヤ期」の子どもの対処法をつづった本を兵庫県西宮市の保育士中田馨(かおり)さん(43)が出版した。自身の子育て経験も踏まえ、子どもが嫌がる背景や「対処ワザ」を分かりやすくまとめた。中田さんは「自立や成長の時期で本来は喜ばしいこと。『対処ワザ』を一つのアイデアとして活用してほしい」と話す。(中川 恵)

 イヤイヤ事例-寝る場所はママの横がいい

 対処ワザ-気持ちを受け止め、抱っこして落ち着くまで待つ。その後、どうすればいいか一緒に考える。わが家は相談の上、日替わりで寝る位置を変えた。

 イヤイヤ事例-トイレに座るのを嫌がる

 対処ワザ-無理強いしても悪化するだけなので、潔くトイレトレーニングを休憩する。子どもの成長は3歩進んで2歩下がる。今は下がっている時期だと考えて。

 著書は「イヤイヤ期専門保育士が答える 子どものイヤイヤ こんなときどうする? 100のヒント」。A5判2色刷り、216ページで、場面別に10章で構成し「やりがちだけど、なるべくしたくないこと」「親として知っておきたいこと」「対処ワザ」を伝える。

 中田さんは約50年前に母が家の一室に立ち上げた地域型保育事業所の一つ「家庭的保育事業所」を引き継ぎ、所長を務める。物心ついた頃から子どもたちと過ごし、短大卒業後は保育士になった。高校2年と中学1年の子がいる母でもあり、書くことが好きでウェブ媒体で連載を持っている。

 保育士歴が長くても、わが子のイヤイヤ期には悩まされたという。その反省も踏まえ、著書ではイヤイヤ期の子どもと接する上で、大切なこととして3点を挙げている。

 【1】「子どもの気持ちに共感する」

 【2】「子どもを待つ」

 【3】「子どものイヤイヤ感情に同調しない」

 3月に出版すると1カ月で増刷が決まった。中田さんは「コロナ禍で子どもといる時間が増え、しんどい親がいるのかもしれない」と推察する。

 そして、こう記す。「親がイライラするのは真剣に子どもを受け止めようとしているからこそ。自分を責めないで」

 税抜き1300円。実務教育出版TEL03・3355・1951



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