<子どものあした>性教育 「大事なところ」楽しく学んで 藤沢の保育所




東京新聞様 https://www.tokyo-np.co.jp/article/145040
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 自分の体はどこも大事。そして、特に大事なところがあるんだよ−。幼い子どもに性のことを楽しく学んでもらおうと、藤沢市の保育所で二十六日、絵本を使って性教育が行われた。講師を務めた産婦人科医遠見才希子さん(37)は「性教育は『これをしちゃ駄目』とネガティブになりがち。明るく前向きに『大事、大事』と子どもたちに語りかけていきたい」と話す。(石原真樹)
 教材として使ったのは、遠見さんが手掛けた性教育の絵本「だいじだいじどーこだ?」(大泉書
店)。同市辻堂西海岸の認可外保育所「ミリオングローバルキッズ」で、三〜五歳児クラスの園児に遠見さんが読み聞かせた。
 絵本の中で、性器や口など「とくべつだいじなところ(プライベートパーツ)」を守るものとしてパンツが登場。「もし誰かにパンツの中を見せてって言われたら?」と遠見さんが問い掛けると、園児らは「だめー!」と声をそろえた。読み聞かせを終えた後に園児に「どうして大事なところがあるの?」と質問され、遠見さんは「体の健康や幸せにつながる大事なところなんだよ」と語りかけた。
 同園の杉山裕理江代表(33)は「園で性教育をすることで、子どもだけでなくスタッフや保護者の意識も高まる。みんなで共通認識を持って大切な子どもたちを守りたい」と話す。同園では英国で広く使われている子ども向け性教育教材「パンツザウルス」を使った性教育にも取り組んでおり、日常的に園児に「そこはプライベートパーツだよ」「大事なところだよ」などと声を掛けているという。
 遠見さんは「誰もがかけがえのない体を持っていて、自分もみんなも大事なんだよ、と伝えたい」と絵本に込めた思いを語る。性教育の大切さについて「大人が何げなくハグ(抱き締め)しても、子どもは触られたくないときもある」として、「子どもを性的虐待や性暴力から守るために、まずは『体はその人だけのもの』とみんなが考えることが大事。性教育は大人の無自覚な加害性に気付くきっかけにもなる」と話した。


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