保育現場 感染対策に腐心 班活動増やし接触者把握 2歳もマスク、交代で食事





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新型コロナウイルス感染拡大第6波で山陰両県の子どもや教育・保育施設関係者の感染が目立つ中、とりわけ幼い子どもを預かる幼稚園や保育施設が対応に腐心する。マスク着用など本人の対策の徹底が難しいとあって万が一、施設内で感染者が確認された場合に行動歴や接触者の追跡調査がしやすいよう、グループ活動を増やすなど工夫する。

 第6波に襲われた1月、島根県では、発生したクラスター(感染者集団)26件のうち5件が幼稚園や保育施設、児童養護施設など児童福祉施設だった(内訳、詳細は非公表)。鳥取県では幼稚園や保育施設で園児や職員の感染が相次ぎ25カ所が休園に追い込まれた。

 倉吉東こども園(倉吉市上井)では、保健所の指導を受け、2歳児からマスク着用を始めた。さらに、飛沫(ひまつ)感染のリスクが高い食事は、外で遊ぶグループと分けて交代制にし、密集状態を避ける。それでも、相手が幼い子どもだけに、対策の徹底が難しく、不安は拭えない。足達佐恵子園長は「異年齢での接触を避けるなど、いろんな工夫をしているが、おそらく十分ではない」と心配する。

 島根大付属幼稚園(松江市大輪町)では、グループ活動を増やした。感染者が確認された場合に行動歴や接触者の把握がしやすいからだ。縄跳びや跳び箱の活動は5~6人グループの大縄跳びに切り替えた。

 「3回跳ぶ」といった目標を立てて進めており、園児同士の連帯感を強める効果もある。太田泉副園長は「目標達成のために、個性を理解して、お互いに言い合う中で人間関係が深まった」と成果を実感する。

 島根県立大短期大学部長の梶谷朱美教授(体育教育学)は「コロナ禍で、家庭でも外で遊ぶ機会が減っており、幼稚園や保育園は最後のとりでになっている」と指摘。子どもの心と体の発達のため、感染対策を講じながら、自発的に体を動せる環境を確保するよう求める。




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