熊本市、内密出産の子供の戸籍作成へ 国内初、慈恵病院に情報求める





毎日新聞
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熊本市の慈恵病院が独自に取り組む「内密出産」の手続きに沿って2021年12月に生まれた子供について、大西一史市長は14日、職権で戸籍を作成するため、子供の出生日と出生地の提供を病院に求める考えを示した。病院側も応じる方針で、内密出産の手続きに沿って生まれた子供の戸籍が国内で初めて作成される見通しになった。

 熊本地方法務局は10日の病院への文書で、無戸籍者解消の観点から「速やかに日本国籍を持つ子供が戸籍に記載されるべきだ」と回答。親や出産に立ち会った医師らが出生届を提出しなくても、両親が不明の「棄児」と同様に市区町村長の職権で戸籍が作成できるよう、出生日と出生地を市に提供するよう求めた。

 これを受け、大西市長は14日の報道陣の取材に「私たちとしては戸籍がないことによる不利益が子供に生じないように最大限取り組んでいきたい」と話した。

 病院では21年12月、西日本の10代の女性が「出産を親に知られたくない」として、内密出産の手続きに沿って新生児相談室長のみに身元を明かして出産。出産に立ち会った蓮田健院長は母親の名前を記載せずに出生届を市に提出した場合に罪に問われるかを法務局に質問したが、法務局は「捜査機関で収集された証拠に基づき個別に判断されるべきだ」として回答しなかった。



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